共通テストが超難化! 高校英語はなぜ、ここまで難しくなった?

都城の高校生が英語の「超難化」傾向に苦しんでいます。

英語標準化の波は学校教育にも大きな影響を与え、ただでさえ難しかった英語がさらに難化しています。

覚えるべき英単語数は激増し、問題は長文化。高校英語は、どうしてここまで難化したのでしょう。

今回はその理由を解明し、これからの対策についてお話しします。

1. 高校英語、大学受験の英語は「難化」ではなく「超難化」している

これまでのブログで、英語は小学校も中学校も難化傾向にあり、お子さんが頭を悩ませている件についてお話ししました。

今回は高校生の英語事情についてお話しします。

実は高校英語は、ここ数年で「超難化」しています。

その理由として、センター試験が「共通テスト」へと変更された事が大きく関係しているのではないかと、私は考えています。

数年前と比較して、高校英語が難しくなった理由やその対策についてまとめました。

2. 大学受験が「超難化」した理由

まず、大学受験が「超難化」している件についてですが、その難易度は以前に比べて、格段に難しくなっていると言えます。

その主な理由として、センター試験が「共通テスト」へと変更されたことが挙げられます。

この変更によって、テスト形式が大幅に変更され、覚えるべき単語数も増加したのです。

3. 共通テストの憂鬱

センター試験が共通テストに変更されたのは、2020年度、つまりコロナ禍が始まった年でした。

「今年の受験生は可哀想だ。コロナ禍で学校は長期休業なのに、テスト形式は大幅に変更される。」そう言われていました。

私は逆に、共通テスト初年度なので、出題者側は様子を見てくるだろう。コロナ禍で思うように勉強ができなかった生徒のために、大きく難化することはないだろう。そう考えていました。

しかし翌日、新聞に掲載された共通テストの問題を見て、その考えが甘かったことを思い知らされます。

「共通テストって、こんなに難しくなったの?」それが、英語の問題を見た、私の第一印象でした。

新聞を手に、青ざめて立ち尽くしていたことを昨日のように思い出します。

共通テストが超難化!

4. 極端な長文化がもたらした悲劇

センター試験の長文は、英検2級に毛が生えた程度のレベルでしたが、共通テストになってからは「準1級化」していると言われます。

確かに英文の難易度は英検2級並みかもしれません。しかし問題は、その量です。

これだけの分量のテストであれば、読むのも解くのも相当なエネルギーを要します。

この量こそが、共通テストが準1級化している大きな理由であると感じています。

5. 共通テスト自体も難化している

この共通テスト、次年度の2021年度から2022年度になるにつれ、長文問題はさらに難化しているように感じます。

長文化に拍車が掛かり、読むべき英文の量も増加しつつあるのです。

その「大容量化」は、英検1級を受験したアカデミーの塾生が、制限時間内に解ききれないほどでした。

もはや、ここまで来ると「難化」という言葉では説明がつきません。

そこで私は「超難化」という言い方をしているのです。

6. 覚えるべき単語数が急増している

また、覚えるべき単語数が急増している件にも触れなければなりません。

具体的に申しますと、必要単語数は1,800語から、2,500語に急増しました。

その差、何と約1.4倍増です!

高校生が覚えるべき英単語数は、カリキュラムによって決められています。

2002年には、高校生が学ぶべき英単語数は1,800語と決まっており、それから長い年月が経ちました。

しかし2020年度から、覚えるべき英単語数が1,800語から2,500語へと改訂され、700語も増加したのです。

この700語という単語数の増加は、共通テストの難易度にも関わってきます。

これだけ単語数が増えれば、英文の難易度も必然的に上がるでしょう。

つまり単語数の増加が、リーディングの難易度に大きな影響を及ぼしているということです。

この単語数、1,800語でも覚えるのは大変でしたが、その数がいきなり1.4倍増の2,500語

これでは、高校生はやりきれません。

覚える単語数がいきなり1.4倍増、これではやりきれません

7. 高校英語、超難化の背景にあるものは?

これらの背景には、英語標準化の波が本格的にやって来たこと。

試験のための英語から、実用英語のための試験に変化していること。

この2つです。

そして、これは個人的な意見ですが、安倍首相が任期中に「全ての高校生が英検準1級に合格できる英語力を持つことが理想」という、彼の思いつきで発した一言が、大きく影響していると感じています。

彼が思いつきで言ったのか、それとも何か根拠があっての発言だったかは、今となっては確かめようもありませんが・・・

8. 高校英語、都城の高校生が行うべきその対策とは!

難化する高校英語の対策について、イングラムが行っている取り組みをいくつか紹介します。

①徹底的な長文読解のトレーニング

英語長文は、①質の良い教材を ②数多く読む この2つがキモです。

語弊を承知でいいますと「質が良いものを大量にやり込む」ということです。

やはり地方の高校生は、読む絶対量が足りていないと感じます。

イングラムでは「左側に英文、右側に和訳」があるテキストを使用しています。

このテキストを使い、塾生さんは私と一緒に英文を読むレッスンを行うのです。

テキストを読む際、訳が横にあるので、塾生さんはストレスなく英語の長文読解に集中できます。

分からない英単語でつまずかないよう、単語の意味も下の欄に表記されています。

このシステムを構築してから、塾生さんのリーディング力は見る間に上がっていきました。

②英単語の効率的な暗記

英単語は、英文を読む中で自然に覚えていく。

これが英単語を覚える理想形だと、私は考えています。

しかし、それは理想論であり、時には単語帳を使って効率的に覚えることも必要です。

何よりも「効率」が違います。

イングラムでは、単語帳にある英単語を一気に覚えるための、あるメソッドを使用しています。

1日に300単語を覚えたという塾生さんもいました。

この無敵の英単語暗記システムがあれば、語彙に困ることはなくなります。

③英検をステップにして、英語力の階段を上がる

これだけ共通テストが超難化すると、そこまでの道のりが果てしなく遠く感じます。

そこで

ステップ1. 高1で英検準2級に合格

ステップ2. 高2で英検2級に合格

ステップ3. 高3で共通テスト

このように高1と高2に英検を噛ませ、階段を登るかのようにステップアップしていくと、スムーズに英語に取り組むことができます。

英検を2ステップ噛ませることにより、塾生さんにとって超えるべき目標ができ、やりがいや励みを感じながら力を付けていけるのです。

英検の合格を基準にして、次の段階に進めるので、自身の上達を感じながら英語力を付けることもできます。

なにより高校生のメンタル面を考慮すると、自分の現在地が見えるので、落ち着いて英語に取り組めるのです。

共通テストの徹底対策が成功を生む!

9. まとめ

いかがだったでしょうか。

今回は、高校英語が「超難化」している件とその対策について、まとめてみました。

私自身、泉ヶ丘高校の卒業生であり、2人の子どもも高校を卒業しましたので、現代の事情にも詳しくなりました。

都城の高校生は激務です。英語以外にも沢山の教科があり、課題も出ますので、効率的に学習することが必要になります。

そこでイングラムでは週2回の学習が最もバランスが良いと考え、レッスンを組んでいます。

英語の重要性は年々増加しています。

また、それに伴って大学受験で求められる英語力も高くなっています。

突然難しくなる高校英語に苦しむ生徒さんは、とても多いです。

高校入学後も、英語を得意科目にできるよう、私の意見が参考になれば幸いです。

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