英検3級の二次試験、お疲れ様でした。手応えがなく、面接がボロボロだったと感じて、もしかしたら落ちたかも、と不安な気持ちでこのページを開いたのではないでしょうか。
面接で落ちる原因や、落ちる人には何か特徴があるのか、また、質問が聞き取れなかった場合、減点されるのか?といった疑問や、合格するための裏ワザはないのかなど、気になりますよね。さらに、具体的な採点基準や、一体何割取れば合格できるのかも知りたい点だと思います。
この記事では、そんなあなたの不安や疑問を解消するために、英検3級の二次試験・面接に関する情報を解説していきますので、ぜひ参考にして下さい。
以下の4つが記事のポイントです。
- 英検3級二次面接で落ちる原因と合格の確率
- 面接の具体的な採点基準と合格ライン
- 合格に近づくためのマナーや裏ワザ的表現
- 万が一不合格だった場合の次のステップ
目次
英検3級の二次試験・面接に落ちたかも?考えられる原因と確率
ここでは、二次試験・面接に落ちてしまうかもしれないと感じる原因や、実際の合格率、採点基準について詳しく見ていきます。
- 面接がボロボロで「もう落ちたかも」と感じてしまう人へ
- 面接に落ちる原因と落ちる人の特徴、その共通点
- 合格の採点基準と、だいたい何割で合格?
- 実際の落ちる確率、受かる確率はどのくらいか?
- もしもの時の欠席・連絡の方法について
面接がボロボロで「もう落ちたかも」と感じてしまう人へ

二次試験の後、「面接がボロボロだった」「もう落ちたかも」と感じてしまう方は少なくありません。しかし、そのように感じるからといって、必ずしも不合格になるとは限らないのです。
多くの場合、受験者本人の手応えと実際の試験結果は一致しないものです。特に面接という緊張する場面では、自分のパフォーマンスを客観的に評価することは非常に難しくなります。少し言い淀んだり、単語を一つ間違えたりしただけで、「もうダメだ」と過剰に思い込んでしまう傾向があります。
実際には、英検3級の面接で評価されるのは、流暢な英語力だけではありません。コミュニケーションを取ろうとする意欲や態度も「アティチュード」として評価の対象に含まれています。たとえ言葉に詰まっても、一生懸命に伝えようとする姿勢が評価され、合格に繋がるケースは多くあるのです。
したがって、現時点での自己評価だけで一喜一憂しすぎる必要は全くありません。今は試験を乗り越えた自分を認め、まずは落ち着いて公式な結果発表を待つことが肝心です。
面接に落ちる原因と落ちる人の特徴、その共通点

残念ながら不合格になってしまうケースには、明確な原因と特徴が見られます。最も大きな原因は、質問に対して完全に「無言」になってしまうことです。そして、そのような状況に陥る落ちる人の特徴は、事前の準備が不足している点に集約されます。
なぜ「無言」が最大の失点要因なのか
英検の面接は、完成された英語力を測るテストというよりも、基本的な英語を使ってコミュニケーションを図ろうとする意欲を評価する場です。そのため、面接委員はあなたが完璧な文章を話すことよりも、何かを伝えようと努力する姿勢を見ています。
質問の意味が分からなかったり、答えるべき単語が思い浮かばなかったりした時に、諦めて黙り込んでしまうと、面接委員は評価のしようがありません。これが、不合格となる最大の要因と考えられます。
準備不足が招く典型的な失敗パターン
準備不足のまま面接に臨むと、以下のような状況に陥りがちです。
- 面接全体の流れを把握しておらず、次に何をすべきか分からなくなる
- 予想される質問への答えを全く考えておらず、言葉に詰まる
- 聞き返すための表現を知らないため、分からないまま沈黙する
これらの失敗は、事前に問題集に一度目を通したり、面接の流れをシミュレーションしたりするだけで十分に防げるものです。要するに、高度な英語力以前に、試験に臨むための最低限の準備ができているかどうかが、合否を大きく左右すると言えます。
必ず一度は、英検の公式サイトで公開されている「バーチャル二次試験」を視聴して下さい。
欲を言えば、予想問題集を買って、面接の様子が収録されたDVDを観たり、予想問題とその回答に目を通しておけば、更に良いでしょう。
英検3級の二次試験・面接対策に関しては、「英検3級の二次試験に落ちる原因とは?合格へ導く対策法を徹底解説」で詳しくお話ししていますので、ぜひ参考にして下さい。
合格の採点基準と、だいたい何割で合格?

英検3級の二次試験は、CSEスコアという独自の指標で合否が判定されます。満点は550点で、合格基準スコアは324点に設定されています。つまり、素点(満点33点)に換算すると、おおよそ6割程度の得点が目安となります。
採点項目の内訳
面接の評価は、主に以下の項目で行われます。各項目がCSEスコアに換算され、その合計点で合否が決まる仕組みです。
採点項目 | 素点の目安 | 内容 |
---|---|---|
音読 | 5点 | 25語程度のパッセージを読み上げる |
Q&A No.1 | 5点 | パッセージの内容に関する質問 |
Q&A No.2 | 5点 | イラストの状況を説明する質問 |
Q&A No.3 | 5点 | イラストの人物の行動を描写する質問 |
Q&A No.4 | 5点 | 受験者自身の意見を問う質問 |
Q&A No.5 | 5点 | 受験者自身の意見を問う質問 |
アティチュード | 3点 | コミュニケーションへの意欲・態度 |
合計 | 33点 | – |
この表からも分かるように、特定の項目ができなかったとしても、他の部分でカバーすることが可能です。例えば、パッセージの音読で少しつまずいてしまっても、その後の質疑応答やアティチュードで挽回できれば、合格基準に達する可能性は十分にあります。
実際の落ちる確率、受かる確率はどのくらいか?

英検3級の二次試験に関して、多くの方が気になるのが「実際のところ、どのくらいの人が合格しているのか」という点でしょう。
公式なデータは公表されていませんが、多くの教育機関や塾の見解によると、英検3級、二次試験の合格率は一般的に90%以上と非常に高い水準にあると言われています。
これは、一次試験を突破した受験者は、二次試験で求められる基礎的なコミュニケーション能力を十分に備えていると考えられるためです。
この事実から、落ちる確率は10%以下と非常に低いことが分かります。ほとんどの受験者が合格しているというデータは、試験に不安を感じている方にとって、大きな安心材料になるはずです。
ただし、この高い合格率に油断は禁物です。「ほとんどの人が受かるから」と全く対策をせずに臨んでしまうと、その数少ない不合格者の一人になってしまう危険性もあります。
高い合格率をポジティブな情報として受け止めつつも、後述するような最低限の準備は怠らないようにしましょう。
もしもの時の欠席・連絡の方法について

体調不良や急な用事など、やむを得ない事情で二次試験を欠席せざるを得ない状況も考えられます。その際、どこかに連絡を入れるべきか迷うかもしれませんが、心配は不要です。
個人で申し込みをした場合、英検の二次試験を欠席するにあたって、英検協会への事前の連絡は一切必要ありません。試験会場に行かなければ、自動的に欠席扱いとなります。無断で欠席したことによるペナルティ(次回以降の受験が不利になるなど)も全くないので、安心してください。
ただし、注意点が一つあります。学校や塾などを通して団体で申し込みをしている場合は、英検協会ではなく、その団体の担当の先生やスタッフに欠席する旨を伝えておくのがマナーです。
受験料の返金はありませんが、一次試験に合格している場合は「一次試験免除」の資格が得られます。これについては、後のセクションで詳しく解説します。
英検3級の二次試験・面接に落ちたかもと後悔しないための攻略法
ここでは、二次試験の合格をより確実にするための具体的なマナーやテクニック、そして万が一の場合の制度について解説します。
- 意外と見られている入室時のノックの回数とは
- 「聞き取れなかった場合、減点されますか?」への対処
- 合格に近づく面接で使える裏ワザ的表現
- 一次試験免除は何回まで可能?その料金も解説
意外と見られている入室時のノックの回数とは

面接は、部屋に入室するところから始まっています。第一印象を良くするためにも、基本的なマナーは押さえておきたいところです。その一つとして、入室時のノックの回数が挙げられます。
日本では2回がビジネスマナーとして浸透している場合がありますが、国際的な標準では3回のノックが一般的です。英検の面接ですが、どちらでも大丈夫です。大切なのは、ドアをノックするというマナーにあります。
入室から着席までのスムーズな流れ
- ドアを2~3回、コンコンとノックします。
- 中から “Come in.”(どうぞお入りください)という声が聞こえたら、ドアを開けます。
- “Hello.” などと明るく挨拶をしながら入室し、面接委員の方へ向かいます。
- 面接委員に面接カードを渡すよう指示されたら、”Here you are.” と言って両手で渡します。
- “Please have a seat.”(席にお座りください)と言われたら、”Thank you.” とお礼を言ってから着席します。
最も大切なのはノックの回数そのものではありません。たとえ回数を間違えても、合否に直接影響することは考えにくいです。
それよりも、笑顔でハキハキと挨拶をしたり、丁寧な態度を心がけたりすることの方が、アティチュード(態度)の評価において、はるかに大切になります。
「聞き取れなかった場合、減点されますか?」への対処

面接中に、緊張して面接委員の質問が一度で聞き取れないこともあるかもしれません。そのように聞き取れなかった場合に、聞き返すこと自体は全く減点の対象にはなりません。
むしろ、分からないまま当てずっぽうで答えたり、最悪の場合は黙り込んでしまったりする方が、コミュニケーションを放棄したと見なされ、評価を大きく下げてしまいます。実際の会話でも、相手の言ったことを聞き返すのはごく自然なことです。対話を続けようとする意欲の表れとして、プラスに評価されることさえあります。
聞き返す際には、以下のような丁寧な表現を覚えておくと非常に役立ちます。
- “Pardon me?”
- “Could you say that again, please?”
- “I beg your pardon?”
これらのフレーズを一つ覚えておくだけで、心に大きな余裕が生まれます。ただし、何度も繰り返し聞き返すのは避けるべきです。聞き返しは、多くても1回か2回に留めるのが望ましいでしょう。聞き取れなかった場合は、正直に、そして丁寧に聞き返すことが最善の策です。
面接官に聞き返す方法については、「英検3級の二次試験で、面接官への聞き返し方と合格への完全対策」の記事で詳しく説明していますので、ぜひ参考にして下さい。
合格に近づく面接で使える裏ワザ的表現

特に面接の後半で問われる、あなた自身の意見を述べる質問(No. 4, No. 5)は、答えに窮しやすいポイントです。このような場面で沈黙を避けるために、いくつかの「裏ワザ」的な表現を準備しておくと、非常に心強いお守りになります。
沈黙を回避する「つなぎ言葉」
すぐに答えが思い浮かばない時に、少し考える時間を作るための表現です。
- “Well…”(えーと…)
- “Let me see.”(そうですねえ)
- “That’s a difficult question.”(それは難しい質問ですね)
これらの言葉を口にしながら、頭の中で答えを整理することができます。
どんな質問にも使える万能フレーズ
答えに困った際に、英語学習への意欲をアピールする形で切り抜ける方法があります。例えば、”Why do you study English?”(なぜ英語を勉強するのですか?)といった趣旨の質問や、答えに詰まった際の追加の質問に対して、以下のような答え方は非常に有効です。
- “I want to speak English well, so I study English very hard.” (私は英語を上手に話したいので、とても一生懸命英語を勉強しています)
このフレーズは、ポジティブな印象を与え、コミュニケーションを続けようとする姿勢を示すことができます。このように、いくつかの便利な表現を準備しておくことが、本番で落ち着いて実力を発揮するための有効な戦略となるのです。
一次試験免除は何回まで可能?その料金も解説

前述の通り、万が一二次試験に不合格となった場合や欠席した場合でも、次に繋がる制度が用意されています。それが「一次試験免除」です。
この制度を利用すると、一次試験に合格した時点から、次回以降1年間(申込回数ベースで最大4回まで)は、一次試験を受けずに二次試験から挑戦することができます。
料金は全く一般の受験と同じで、免除はありません。
また、オンライン英検(英検S-CBT)を使えば、二次試験のみを比較的すぐに受験することができます。こちらは、英検の一般受験に比べると、少しお安い料金で受験することができます。
英検S-CBTの二次試験受験に関しては、「英検 S-CBTの二次試験だけ合格するために必要な情報を徹底解説」の記事で詳しく説明していますので、参考にしてください。
あなたが英検3級の二次試験に合格していることを心から願っています。
英検3級の二次試験・面接に落ちたかも?次に繋がる裏ワザの総括
最後に、この記事で解説した、英検3級の二次試験・面接に関する重要なポイントをまとめます。
- 面接の手応えと実際の結果は必ずしも一致しない
- 自己評価で一喜一憂せず、まずは結果を待つことが肝心
- 不合格の最大の原因は準備不足による「無言」
- コミュニケーションを取ろうとする意欲が評価される
- 合格ラインの目安はCSEスコア324点以上、素点で約6割
- 音読、質疑応答、態度の合計点で評価される
- 一つの失敗で不合格が決まるわけではない
- 二次試験の合格率は90%以上と非常に高い
- 高い合格率でも油断せず最低限の準備は必要
- やむを得ず欠席する場合、事前の連絡は不要
- 入室時のノックは2回が一般的だが回数自体は重要でない
- ノックよりも明るい挨拶や態度が大切
- 質問を聞き返すことは減点対象にならない
- 聞き返す際は “Pardon me?” などの丁寧な表現を使う
- 万が一不合格でも、1年間は一次試験が免除される
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