英検3級の一次試験を見事に突破されたあなた、本当におめでとうございます。しかし、喜びも束の間、次の二次試験(面接)に対して、「どう対策すれば良いのだろう」「もし落ちたら…」といった不安を感じているのではないでしょうか。
実際に、英検3級の二次試験に関する情報を集めているあなたは、具体的な対策が分からず、二次試験の流れも曖昧で、落ちてしまう人の特徴に自分が当てはまらないか心配かもしれません。
また、公式サイトなどで面接の問題サンプルを見てもどう答えれば良いか分からなかったり、面接の裏ワザのようなものがないか探していることでしょう。
さらに万が一、面接に落ちたらどうすればいいのかといった疑問も尽きないはずです。この記事では、あなたのあらゆる不安や疑問を解消し、自信を持って二次試験に臨むための具体的な方法を、詳しくお話しますので、ぜひ参考にして下さい。
この記事を読むことで、以下の点について深く理解できます。
- 英検3級二次試験の全体像と具体的な流れ
- 二次試験に落ちてしまう人に共通する原因
- 合格に向けた効果的な対策と実践的なコツ
- 万が一不合格だった場合の次善策と再挑戦の方法
目次
知っておきたい!英検3級二次試験に落ちる原因
- 面接室のドアをノックする回数など、基本マナー
- まずは二次試験の流れを把握しよう
- 面接問題サンプルで形式に慣れる
- 問題カードは音読と質問がポイント
- 二次試験に落ちる確率と落ちてしまう人の特徴
- 試験過去問で出題パターンを知る
面接室のドアをノックする回数など、基本マナー

英検3級の二次試験では、英語力だけでなく、面接に臨む態度も評価の対象となります。したがって、基本的なマナーを身に付けておくことが、良い第一印象を与える上で大切です。
まず、面接室に入る際のノックですが、2回または3回が一般的とされています。国際的なビジネスマナーでは3回が主流ですが、日本では2回でも全く問題ありません。回数そのものよりも、落ち着いて行動することが評価につながります。
ドアをノックしたら、面接官から「Please come in.(お入りください)」と声がかかるのを待ちましょう。中に入ったら、「Hello.(こんにちは)」と明るく挨拶をしながら、面接官の方をしっかりと見ることが肝心です。
その後、面接官から「Can I have your card, please?(受験カードをいただけますか?)」と促されるので、「Here you are.(はい、どうぞ)」と言いながら両手で渡します。
着席を促されたら、「Thank you.(ありがとうございます)」と一言添えてから座るのが丁寧な振る舞いです。
このように、一つひとつの動作に簡単な英語表現と礼儀正しさを加えるだけで、コミュニケーションへの積極的な姿勢を示すことができます。
まずは二次試験の流れを把握しよう

二次試験に落ちてしまう原因の一つに、試験全体の流れを理解しないまま本番に臨んでしまうことが挙げられます。ぶっつけ本番では、緊張から頭が真っ白になり、本来の力を発揮できない可能性があります。
これを防ぐためには、事前に二次試験がどのような手順で進むのかを正確に把握しておくことが不可欠です。最も効果的な方法は、英検の公式サイトで公開されている「バーチャル二次試験」を視聴することです。
これは、入室から退室までの一連の流れを動画で体験できる無料のコンテンツで、面接官とのやり取りや時間配分などを具体的にイメージするのに役立ちます。
英検3級二次試験の一般的な流れ
- 入室: ドアをノックし、指示に従って入室します。
- 面接カードの提出: 面接官に面接カードを手渡します。
- 着席と挨拶: 着席を促された後、簡単な挨拶を交わします。
- 氏名・級の確認: 氏名と受験する級の確認が行われます。
- 問題カードの受領: 面接官から問題カードが手渡されます。
- 黙読: 20秒間でパッセージ(文章)を黙読します。
- 音読: パッセージを声に出して読み上げます。
- 質疑応答: 音読したパッセージやイラストに関する質問に答えます。
- 問題カードの返却: 面接官に問題カードを返します。
- 退室: 挨拶をして退室します。
この流れを頭に入れておくだけで、次に何が起こるか予測できるため、心の準備ができ、落ち着いて試験に臨むことができるようになります。
面接問題サンプルで形式に慣れる

二次試験の具体的な内容を把握するためには、同じく英検協会が発行している「面接問題サンプル」に目を通すことが有効です。問題の形式を知ることで、どのような能力が試されるのかを理解でき、的を絞った対策が可能になります。
英検3級の二次試験は、大きく分けて以下の3つのパートで構成されています。
- パッセージの音読: 30語程度の短い文章を読み上げます。ここでは、正しい発音、適切な速さ、イントネーション(抑揚)が評価されます。
- パッセージに関する質問(No. 1): 音読したパッセージの内容について、
Why...?
やWhat...?
といった形で質問されます。文章の中から答えを探し出す読解力が求められます。 - イラストに関する質問(No. 2, No. 3): イラストに描かれている人々の行動を描写する質問と、状況を説明する質問が出されます。現在進行形 (
be動詞 + ~ing
) を使って答える場面が多いのが特徴です。 - 受験者自身の意見を問う質問(No. 4, No. 5): 受験者自身の日常生活や考えに関する質問がされます。例えば、「週末にはよく何をしますか?」といった身近なトピックが中心です。
これらの問題形式を事前に知っておけば、本番で「こんな問題が出るとは思わなかった」と動揺することを防げます。公式サイトや市販の問題集にあるサンプルを活用し、それぞれのパートでどのように答えるべきかを練習しておきましょう。
問題カードは音読と質問がポイント

二次試験の合否を左右する中心的な要素が、問題カードを用いたやり取りです。特に「音読」とそれに続く「質疑応答」は、配点が高く設定されているため、重点的な対策が求められます。
音読では、単語を一つひとつ正確に発音することはもちろん、意味のかたまりを意識して、自然なリズムで読むことが大切です。タイトルから読み始め、焦らず、はっきりとした声で読み進めましょう。もし途中でつっかえてしまっても、慌てずに言い直せば問題ありません。
質疑応答では、質問の意図を正確に聞き取ることが全ての始まりです。特にパッセージに関する質問(No. 1)は、質問文に含まれるキーワードを手がかりに、パッセージ内から答えを見つけ出す情報検索能力が試されます。
イラストに関する質問(No. 2, No. 3)では、描かれている人物の行動を He is playing the guitar.
のように、主語と動詞を明確にして答える練習が効果的です。
また、受験者自身のことを問う質問(No. 4, No. 5)では、完璧な文章でなくても、単語を並べるだけでも構わないので、何かを伝えようとする意欲を見せることが評価につながります。沈黙してしまうことが最も避けたい事態です。
二次試験に落ちる確率と落ちてしまう人の特徴

英検3級の二次試験について、どのくらいの人が合格しているのか、また、どのような人が不合格になりやすいのかを知ることは、対策を立てる上で参考になります。
まず、落ちる確率ですが、英検を主催する日本英語検定協会の公式発表によると、3級二次試験の合格率は例年90%前後と非常に高くなっています。
つまり、不合格になる、すなわち落ちる確率は10%程度ということになります。これは、一次試験を突破した受験者であれば、基本的な対策をすれば十分に合格できるレベルであることを示しています。
では、その約10%の不合格になってしまう人には、どのような特徴があるのでしょうか。最も大きな原因は、事前の準備不足、つまり無策のまま試験に臨んでしまうことです。
落ちてしまう人の主な特徴 | 具体的な行動 |
---|---|
声が小さい・聞こえない | 自信のなさが表れ、面接官が聞き取れない。 |
無言・沈黙してしまう | 質問が分からなくても、何も答えようとしない。 |
的外れな回答をする | 質問の意図を理解せず、関係のないことを話す。 |
態度が悪い | 挨拶をしない、目を合わせないなど、非協力的に見える。 |
準備不足 | 試験の流れや問題形式を全く知らない。 |
これらの特徴に共通するのは、コミュニケーションを取ろうとする姿勢の欠如です。たとえ流暢な英語が話せなくても、一生懸命に伝えようとする態度は「アティチュード(態度)点」として評価されます。このアティチュード点を確実に取ることが、合格への鍵となります。
試験過去問で出題パターンを知る

二次試験対策において、過去に出題された問題を解いてみることは非常に有効な手段です。試験過去問に取り組むことで、本番の試験形式に慣れるだけでなく、出題されるトピックや質問のパターンを把握することができます。
英検3級の二次試験で問われる内容は、受験者の身の回りのことに関するものが大半です。例えば、以下のようなトピックが頻繁に出題されます。
- 学校生活(好きな科目、クラブ活動など)
- 趣味や好きなこと(スポーツ、音楽、読書など)
- 週末や休日の過ごし方
- 将来の夢や希望
過去問を複数解いてみると、これらのテーマについて、さまざまな角度から質問されていることが分かります。
What do you like to do...?
When do you usually...?
Tell me more about...
といった、質問のバリエーションに触れておくことで、本番で同様の質問をされた際に、落ち着いて対応できるようになります。
過去問は、ただ解くだけでなく、解答例を参考にして「自分ならどう答えるか」をシミュレーションしてみることが大切です。自分の言葉で答えを用意しておくことで、本番での応用力が格段に向上します。
英検3級二次試験に落ちる原因を克服する具体的対策
- 最も効果的な二次対策は予想問題集の活用
- 覚えておきたい!面接でよく出る英単語
- 満点が狙える面接の裏ワザを紹介
- 「面接に落ちたかも」と感じた時の対処法
- 万が一、二次試験に落ちたらどうすればいい?
- 総括:英検3級二次試験に落ちる原因をなくそう
最も効果的な二次対策は予想問題集の活用

英検3級の二次試験を攻略するための最強の方法は、市販の予想問題集を徹底的に活用することです。特に、DVDが付属しているタイプの問題集は、視覚と聴覚の両方から学ぶことができ、絶大な効果を発揮します。
まず、付属のDVDに収録されているモデル面接を繰り返し視聴しましょう。これにより、前述の通り、入室から退室までの一連の流れや、面接官と受験者のやり取りをリアルに体感できます。
合格する受験者がどのような表情や声のトーンで話しているか、どのようなタイミングで相づちを打っているかなどを観察することは、非常に良いイメージトレーニングになります。
次に、予想問題に実際に取り組んでみます。このとき、ただ解答例に目を通すだけでは不十分です。「分かること」と「できること」は全く違うからです。必ず、解答例を声に出して読んでください。何度も音読することで、英語の表現が口になじみ、本番でも自然に言葉が出てくるようになります。
この練習は、一人で行うよりも、家族や友人に面接官役をお願いすると、より実践的なものになります。実戦感覚を養うことが、本番での緊張を和らげ、合格を大きく引き寄せる鍵です。
覚えておきたい!面接でよく出る英単語

二次試験の質疑応答でスムーズに答えるためには、基本的な単語や表現を使いこなせることが不可欠です。難しい単語を知っている必要はありません。むしろ、中学校で習うレベルの基本的な語彙を、正確に、そして瞬時に使えるようにしておくことが求められます。
特に、自分のことについて話す際に役立つ動詞や、感情・意見を表す形容詞は覚えておくと便利です。
覚えておくと便利な単語・表現の例
- 動詞:
play
(スポーツや楽器),watch
(テレビや映画),listen to
(音楽),read
(本),go
(買い物や映画に),study
(勉強する),help
(手伝う) - 形容詞:
fun
(楽しい),interesting
(面白い),exciting
(わくわくする),delicious
(おいしい),difficult
(難しい),busy
(忙しい) - 接続詞・副詞:
because
(なぜなら),so
(だから),often
(よく),usually
(普段は),sometimes
(時々)
これらの単語を使って、I like to play soccer.
I think English is interesting.
I am busy on weekends.
のような簡単な文章を作る練習を日頃から行っておくと良いでしょう。自分の言葉で表現する力が、面接での自信につながります。
満点が狙える面接の裏ワザを紹介

実は、英検3級の二次試験には、知っていると非常に有利になる「裏ワザ」的なフレーズが存在します。これは、特に最後の質問(No. 5)で、どう答えたら良いか分からず困ってしまった場合に使える、いわば「奥の手」です。
その魔法のフレーズとは、「I study English very hard.
(私は英語をとても一生懸命勉強しています)」です。
最後の質問は、多くの場合、「昨日、もしくはこれから何をするつもりですか?」という内容になります。そんな時、上記のフレーズを使えば、まず減点されることはありません。
英語学習に対する前向きな意欲を示す、非常にポジティブな回答と見なされます。面接官は、受験者の英語力を測ると同時に、学習意欲も評価しています。このため、この一言が窮地を救い、アティチュード点で高評価を得られる可能性があるのです。
ただし、これはあくまで奥の手です。基本的には、全ての質問に対して、その内容に沿った回答を試みることが大前提である、という点は忘れないでください。
「面接に落ちたかも」と感じた時の対処法

二次試験が終わった後、「うまく答えられなかった」「あの時、違う言い方をすればよかった」などと、後悔や不安な気持ちに襲われることは珍しくありません。多くの受験者が、「面接に落ちたかも」と感じるものです。
しかし、自己採点が厳しいだけで、実際には合格基準に達しているケースが非常に多いということを知っておいてください。例えば、いくつかの質問でつまってしまったり、文法的な間違いをしたりしても、それだけで不合格になるわけではありません。
前述の通り、英検の二次試験には「アティチュード(態度)点」という評価項目があります。これは、積極的にコミュニケーションを取ろうとする姿勢を評価するものです。たとえ言葉に詰まっても、笑顔でいたり、一生懸命に何かを伝えようとしたりする姿は、面接官に良い印象を与えます。
したがって、試験が終わった後にくよくよと思い悩む必要は全くありません。結果は誰にも分かりませんし、心配しても合否は変わらないのです。気持ちを切り替えて、頑張った自分を褒めてあげましょう。
万が一、二次試験に落ちたらどうすればいい?

万が一、望まない結果に終わってしまったとしても、決して落ち込む必要はありません。一度の失敗であなたの英語力が否定されるわけでは全くなく、むしろ、この経験は次への大きなステップになります。不合格だった場合には、主に二つの再挑戦の方法があります。
一つ目は、従来通り、次回の英検で再び二次試験を受ける方法です。この方法のメリットは、次回の試験まで数ヶ月の準備期間があることです。
今回の面接で「何ができなかったのか」「どこが課題だったのか」が明確になっているため、的を絞った対策にじっくりと取り組めます。一度経験したことで、面接の雰囲気にも慣れているはずです。
二つ目は、「英検S-CBT」で受験するという、いわば「奥の手」です。S-CBTは、コンピューターを使って受験する形式の英検で、原則として毎週実施されています。
この試験の大きな特徴は、一次試験免除の資格があれば、二次試験にあたるスピーキングテストだけを受験できる点です。次の英検まで待てない、という人にとっては非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。
再挑戦の方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
次回の英検(従来型) | ・準備期間が長く取れる ・課題が明確なため対策しやすい | ・試験日程が限られている |
英検S-CBT | ・すぐに再挑戦できる(原則毎週実施) ・スピーキングテストのみ受験可能 | ・コンピューターでの受験に慣れが必要 ・受験会場が限られ、遠方になる場合がある |
どちらの方法を選ぶにせよ、大切なのは諦めずに挑戦を続けることです。面接の状況が頭に残っている今こそ、次への対策を始める絶好の機会と言えます。
総括:英検3級の二次試験に落ちる原因をなくして合格する
この記事では、英検3級の二次試験に落ちる原因と、それを克服するための具体的な対策について解説してきました。最後に、合格を掴むための重要なポイントをまとめます。
- 二次試験の合格率は約90%と非常に高い
- 落ちる原因の多くは準備不足と練習不足にある
- まずは公式サイトのバーチャル二次試験で流れを掴む
- 入室時のノックは2回か3回でどちらでも問題ない
- ハキハキとした挨拶と笑顔がアティチュード点を上げる
- 声が小さい、無言になるのは最も避けたい行動
- 最強の攻略法は予想問題集のDVDと音読練習
- 分かることとできることは違うので声に出す練習が不可欠
- 音読は意味のかたまりを意識して自然なリズムで
- 質問が聞き取れなければ
Pardon?
と聞き返しても良い - イラスト問題は現在進行形
(~ing)
を使う練習が有効 - 自分の意見を問う質問には簡単な単語で答える練習をする
- 過去問で頻出するトピックに慣れておく
- 最後の質問に困ったら
I study English very hard.
という裏ワザがある - 万が一落ちてもS-CBTでスピーキングだけ再受験できる
- 不合格だった経験は次の合格への大きな糧となる
- 最も大切なのは諦めずに伝えようとする姿勢
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