【英検S-CBTとは】コロナ禍が英検に与えた、オンライン化の変革とは・・・

2020年、英検S-CBTという、オンライン上で受験できる英検のシステムが誕生しました。

リモートの機会が普通になり、これからS-CBTを受験する生徒さんは増えていくと思われます。

今回は、オンライン英検のメリットとデメリットについてカンタンにお話しします。

1. オンライン英検「英検S-CBT」とは?

英検とSCBTの違いとは?

「青天の霹靂(へきれき)」という言葉があります。

晴天の青空に、いきなりカミナリが鳴ること。つまり、想定外の変動が突然起こる様子を意味します。

2020年の初旬から始まったコロナ禍は、私たちの生活を一変させた「青天の霹靂」でした。

しかし英検協会は、このコロナ禍を予想していたかのように、新たな手立てを打ってきました。

それがオンライン英検、「英検S-CBT」です。

パソコン上で受験できるS-CBTは、いつでも誰でも英検を受験できる方法で、多くの人々に拡がりを見せています。

今回、塾生さんからよく質問される英検S-CBTの仕組みについて、その特徴をお話します。

2. 英検S-CBTとは、その特徴は3つ

英検 SCBTは、スピーキングも同時に受験できる

コロナ禍で外出が難しくなった全国の中高生のため、パソコン上での受験が可能なオンライン英検「英検S-CBT」は、まさに救世主というべき存在。

全く新しい、リモート形式のテストで、1次試験と2次試験のスピーキングを同時(同日)に受験することができます。

しかし、いまだに地方都市では、S-CBTの受験をためらっている生徒さんが多くいます。

オンラインで受験するという機会が、まだ日本全体に浸透していないからでしょう。

しかしリモートの機会が増え、これから益々S-CBTを受験する生徒さんは増える傾向にあると思われます。

英検S-CBTを一言で説明すると

特徴1. パソコン上で受験する英検
特徴2. 会場は宮崎市内にある都心部のビル
特徴3. 毎週末に実施され、日程は受験者側で決めることができる

この3つが主な特徴です。

パソコン上で受験できる、新しい英検

3. 英検S-CBTとは、そのメリット

英検 SCBTは日程を自由に組みやすい

分かりやすく区別するために、これから一般的な英検を「紙の英検」、英検S-CBTを「オンライン英検」と呼びます。

まず紙の英検についてですが、都城の英検会場「国立高専」は、かつては常に満員御礼の状態。受験者であふれかえっており、列を成す人々でいっぱいでした。

駐車場も朝から満車状態で、あの施設に人が入りきらない状態ですから、今考えても凄い数だったと思います。

地方都市の都城でこの有様ですから、恐らく都心部の会場は大渋滞が起こっていたはずです。

そこで英検協会は、人数や会場を分散するため、英検S-CBTという、オンライン上で受験できる英検のシステムを構築したのではないかと考えています。

そこへ降って湧いた「コロナ禍」。密集を防ぐという目的に「オンライン英検」が機能し、大きな拡がりを見せるであろうと考えていました。

しかし日本人にありがちな「どんな受験形式かよく分からないので、紙の英検の方が安心」という考えから、手を付けていない方が多くいらっしゃいます。

私は初年度に娘をS-CBT受験させ、オンライン英検については大体理解しているつもりなので、カンタンに説明させていただきます。

実際に受験した娘にS-CBTのメリットを聞くと

メリット1. 鉛筆でマーキングをする必要がない(マウスでクリックするだけ)
メリット2. リスニングがヘッドホン経由で聞き取りやすい
メリット3. 毎週土日に試験があるので、日程が組みやすい

以上の3つで、他は紙の英検と変わらないそうです。

また帰りに、娘が「今日の問題、どこかで見たことがある」としきりに言っていました。

帰宅後、娘が過去問をチェックをし始め、「この問題が出題されていた」と教えてくれました。

以上のことから、英検S-CBTの問題は過去問を組み合わせて作成していることが分かります。

やはり、過去問をちゃんとやらなくてはです!

参考記事:【知らないとヤバイ】世界一優れた教材「過去問」の凄さを考察してみた

4. 英検S-CBTとは、そのデメリット

英検 SCBTの申し込みは、やや複雑

英検S-CBTのデメリットについてもお話しします。

まず1次試験と2次試験を同時に受験する必要があるので、受験者の負担が大きいという点が挙げられます。

対策も1次と2次の両方をしておく必要がありますし、当日も両方いっぺんに受験しなくてはならないので、体力的に大変です。

またS-CBTは、都城では受験できません。宮崎の会場まで移動する必要があります。

これは我々都城人にとっては、かなり大きなハンデです。往復だけでかなりのエネルギーを要します。

都城はまだよい方で、日南や串間、延岡や五ヶ瀬から来られる生徒さんはさらに大変です。

最後に「申込みが複雑」という点が挙げられます。

3級以上の受験者は申込み時に、自分の写真をアップロードしなくてはなりません。

私の場合、証明写真をデータ化する準備に骨が折れました。娘は「スマホで撮ればいいじゃん」と軽く言っていましたが・・・

また細かいことではありますが、会場と時間帯を選択する際、九州の会場とその時間帯が画面上に全て映し出されます。

選択肢が沢山あって、その中から選択しなければならないので、目が痛くなります(汗)

英検S-CBTのデメリットをまとめると

デメリット1.1次と2次を同時に受験する必要がある
デメリット2.受験会場の宮崎まで移動する必要がある
デメリット3.申込みがやや複雑

の3つです。

5. 英検S-CBTとは、従来型の英検とどっちがオススメ?

英検 SCBTの会場が遠方にある場合

「結局、どちらがオススメですか?」という質問に対する結論を言います。

私的には、従来型の「紙の英検」をオススメします。

その理由は紙とオンライン、どちらの合格率が高いかを天秤に掛けた場合、じっくり1次試験の対策ができ、さらに1ヶ月かけて2次試験の準備ができる、従来型の英検の方がやや有利だからです。

しかし、オンライン受験のS-CBTが悪いかというと、そうとも言えません。

「英検の日程が部活の試合とブッキングして、どうしても受験できない。」という方には、毎週土日に試験を行っているS-CBTは、大きなアドバンテージになります。

また先程から「体力的に大変」と言いますが、それは私のような、オジさん目線での話です(笑)

高校生の娘はピンピンしていましたので、若い方にとってはそれほどでもないと思われます。逆に宮崎の街並みや駅前通りを楽しんで、イキイキとしていました。

要するにケースバイケースという事です。

地元以外の街を見る楽しみもある、オンライン英検

6. まとめ

英検S-CBTとは何なのか、今後の展望は?

今後、英検S-CBTを受験する生徒さんは増えていく傾向にあるでしょう。

ようやくオンライン上で受験できる英検のシステムが完成したのですから。

今はまだ一般的ではなくても、今後急速に浸透していく可能性大です。

今から20年前、インターネット上で商品を購入するのは恐くてためらわれる時代でした。今ではAmazonや楽天からモノを買うのは当たり前になっているのと同じです。

人間は慣れてしまえば平気な生き物です。習慣化すれば、日常の一コマになります。

つい最近までは「夏にマスクをするなんて」とボヤいていた嫁が今では「マスクなしでは、外出できない」と言ってます(笑)

人の習慣って恐いです、ウチの嫁が極端なのかもしれませんが。

オンライン英検、S-CBTも5年後には日本のスタンダードになっているかもしれません。

経験と思って、一度受験されるのも良いかもです。

追伸)ちなみに娘の受験ですが、お陰様で何とか合格しており、ホッとしたことを付け加えておきます。

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