英検 S-CBT スピーキングについて、知恵袋などで情報を集めているものの、試験が一体どんな感じなのか、具体的なイメージが湧かずに不安を感じていませんか。
S-CBTのスピーキングは難しいと聞くし、パソコンに向かって話す形式でアティチュードはどう評価されるのか、解答の時間は十分にあるのか、といった疑問は尽きないかもしれません。
もし本番で緊張して無言になったらどうしよう、言い直しをしたら評価が下がるのか、あるいは聞き直しは減点されるのか、といった失敗に関する心配もあるでしょう。
この記事では、そのようなあなたの悩みを解消するために、英検S-CBTスピーキングテストの概要から、多くの受験者が抱く疑問への回答、そして合格へ向けた具体的な対策までを網羅的に解説していきます。
この記事を読むことで、以下の点について深く理解できます。
- S-CBTスピーキングの試験形式と当日の流れ
- 評価で重視されるアティチュードや時間配分のコツ
- 無言や言い直しなど、よくある失敗への正しい対処法
- 合格に向けて今日から始められる具体的な対策
目次
英検 S-CBT スピーキング|知恵袋でよくある疑問まとめ
- 英検 S-CBT スピーキングはどんな感じ?
- 冒頭のウォームアップは採点されるのか
- S-CBTの欠点は何?知っておくべきこと
- パソコン相手は恥ずかしい?アティチュードが重要
- 解答時間はどれくらい?時間配分のコツ
- S-CBTのスピーキングは難しいと感じる?
英検 S-CBT スピーキングはどんな感じ?

英検S-CBTのスピーキングテストは、従来の対面式の面接とは異なり、テストセンターのパソコンに向かって一人で解答する「録音形式」で行われます。
この形式が採用されている理由は、全国のテストセンターで統一された環境を提供し、受験者がいつでも公平な条件でテストを受けられるようにするためです。具体的には、ヘッドセットを装着し、画面に表示される面接官の動画と問題文に従って、自分の解答をマイクに吹き込みます。
従来の面接形式とS-CBT形式の主な違いを以下にまとめます。
項目 | 従来型二次試験(面接) | 英検S-CBT |
形式 | 面接官との対面形式 | パソコンでの録音形式 |
場所 | 指定された面接会場 | 全国のテストセンター |
面接官 | 日本人またはネイティブ | 画面上の動画 |
進行 | 面接官の指示に従う | 画面の案内に従って自分で操作 |
雰囲気 | 対人での緊張感がある | 一人で集中できる環境 |
このように、面接官が目の前にいないため、対人特有のプレッシャーを感じにくいという利点があります。しかし、機械に向かって話すことに慣れていないと、最初は戸惑うかもしれません。したがって、試験形式を正しく理解し、事前に流れを把握しておくことが大切になります。
冒頭のウォームアップは採点されるのか

試験の冒頭には、マイクの音量チェックなどを兼ねたウォームアップの時間が設けられていますが、ここでの会話は採点の対象にはなりません。
ウォームアップの主な目的は、受験者がリラックスして本番に臨めるようにすることと、機材が正常に作動するかを確認することの2点です。簡単な挨拶や名前、受験級の確認といった、コミュニケーションの準備運動と考えると良いでしょう。
このため、ウォームアップでうまく話せなかったとしても、評価が下がることは一切ありません。むしろ、この時間を使ってヘッドセットの位置を調整したり、自分の声がクリアに録音されるかを確認したりする絶好の機会と捉えましょう。
ここで一度声を発しておくことで、口の筋肉がほぐれ、本番の問題にスムーズに入りやすくなる効果も期待できます。
S-CBTの欠点は何?知っておくべきこと

S-CBTのスピーキングテストは多くのメリットがある一方、いくつかの欠点や注意すべき点も存在します。
最大の注意点は、機材トラブルの可能性がゼロではないことです。マイクが音声をうまく拾ってくれない、ヘッドセットの調子が悪いといった問題が起こることも考えられます。もし何か異変を感じたら、ためらわずにすぐに試験官を呼んで対応してもらう必要があります。
また、対面ではないため、面接官の表情や相槌から反応をうかがうことができません。これにより、自分の解答がうまく伝わっているか不安になったり、孤独を感じたりすることがあります。
コミュニケーションのキャッチボールがないため、一方的に話し続けるスキルが求められる点を、やりにくいと感じる人もいるかもしれません。
これらの欠点を理解した上で、トラブルが起きても冷静に対処できるように心構えをしておき、一人で話し続ける練習を積んでおくことが、S-CBTを攻略する上で鍵となります。
パソコン相手は恥ずかしい?アティチュードが重要

一人でパソコンに向かって英語を話す状況を「恥ずかしい」と感じる受験者は少なくありません。
しかし、このテスト形式においても、コミュニケーションへの積極的な姿勢、すなわち「アティチュード」は評価の対象となります。
なぜなら、スピーキングテストの目的は、単語や文法の正確さだけでなく、「英語を使って積極的に意思疎通を図ろうとしているか」を測ることにあるからです。
画面の向こうには、あなたの解答を聞いて評価する採点者がいることを忘れてはいけません。
具体的には、以下の点を意識することがアティチュードの評価につながります。
はっきりと聞き取りやすい声で話す
自信がなさそうに小声で話すのではなく、相手にしっかりと届ける意識で発話することが大切です。マイクが音声を正確に拾うためにも、明瞭な発音は基本となります。
沈黙を避け、積極的に話そうと努める
たとえ完璧な答えが思いつかなくても、何かを伝えようとする姿勢が評価されます。沈黙するのではなく、知っている単語や表現を使ってでも解答を試みることが求められます。
このように、録音形式であっても、対面式の面接と同じように、積極的にコミュニケーションを取ろうとする姿勢を示すことが、高評価を得るための重要な要素です。
解答時間はどれくらい?時間配分のコツ

S-CBTスピーキングテストでは、各設問に解答準備時間と解答時間が個別に設定されています。これらの時間を把握し、適切に配分することが求められます。
試験全体の時間は級によって異なりますが、各パートの時間管理が合格を左右する一つの要因です。例えば、ある設問で考えすぎて時間を使い切ってしまうと、十分に意見を述べられないまま次の問題に進んでしまいます。
時間配分で成功するためのポイントは、主に2つ考えられます。
一つ目は、準備時間内に「何を話すか」の要点を素早くまとめることです。完璧な文章を頭の中で組み立てようとするのではなく、キーワードや話の骨子だけを考えるようにすると、時間を有効活用できます。
二つ目は、解答時間内に必ず話し終える意識を持つことです。画面には残り時間が表示されるため、それを常に意識しながら話す練習が不可欠です。
少し時間が余るくらいで話し終えるのが理想的ですが、もし時間が足りなくなっても、途中で話が途切れないように、最も伝えたいことから先に述べる構成を心がけると良いでしょう。
S-CBTのスピーキングは難しいと感じる?

S-CBTのスピーキングが従来型より「難しい」と感じるかどうかは、個人の得意不得意によるところが大きいです。
試験内容や評価基準そのものは、従来型の二次試験と全く同じです。したがって、本質的な難易度に差はありません。しかし、難しいと感じる受験者にはいくつかの共通した理由が見られます。
第一に、前述の通り、機械に向かって話すという非日常的な状況への戸惑いです。対人での会話に慣れている人ほど、無機質な画面を前にして話すことに違和感を覚えるかもしれません。
第二に、時間管理のプレッシャーです。対面式の面接では面接官がある程度会話をリードしてくれますが、S-CBTでは完全に自己管理となるため、時間のプレッシャーをより強く感じることがあります。
しかし、これらの「難しさ」は、試験形式への慣れで克服できるものがほとんどです。公式サイトの体験版などを活用して事前にシミュレーションを重ねることで、本番では落ち着いて実力を発揮できるようになるはずです。
英検 S-CBT スピーキング対策|知恵袋の不安を解消
- 無言になると落ちたと思われる?
- 言い直しは評価にどう影響するのか
- 聞き直しは減点されるという噂は本当?
- 対策すればスピーキングだけ受かる?
- 合格へ導く具体的な対策方法
無言になると落ちたと思われる?

スピーキングテストにおいて、完全に無言の時間が続くことは評価に大きく影響するため、絶対に避けるべきです。
採点者はあなたの発話内容をもとに評価を下すため、何も話さなければ評価のしようがありません。その結果、その設問は0点となる可能性が非常に高くなります。
ただし、「無言になったら即、試験全体が不合格になる」というわけではありません。他の設問で十分に得点できていれば、挽回することは可能です。
もし答えがすぐに思いつかなくても、沈黙するのではなく、例えば “Well,” “Let me see,” “That’s an interesting question.” といったフィラー(つなぎ言葉)を使い、考える時間を稼ぎましょう。
そして、たとえ短い文章や簡単な単語の組み合わせでも、何かしら関連することを話そうと努める姿勢が大切です。
要するに、完璧な答えを目指して黙ってしまうよりは、不完全でも発話を続ける方が、はるかに良い評価につながるということです。
言い直しは評価にどう影響するのか
解答の途中で間違いに気づき、言い直しをすること自体は、減点の対象にはなりません。
むしろ、自分で誤りに気づき、より正確で適切な表現に修正しようとする姿勢は、コミュニケーション能力の一環としてポジティブに捉えられることさえあります。人間同士の自然な会話でも言い間違いや修正は起こるため、試験で一度言い直したからといって、過度に心配する必要はありません。
ただし、注意点もあります。あまりにも言い直しの回数が多かったり、一つの文を終えるのに何度もつまずいたりすると、流暢さ(スピーチの流れのスムーズさ)の評価が下がる可能性があります。
したがって、小さな文法ミスなどを気にして頻繁に話を中断するよりは、多少の間違いには目をつぶり、まずは自分の意見を最後まで伝えきることを優先する方が得策な場合もあります。
言い直す際は、”Sorry, I mean…” や “Let me rephrase that.” のような表現を使うと、より自然に聞こえます。
聞き直しは減点されるという噂は本当?

面接官の質問が聞き取れなかった場合に聞き返すことは、減点の対象にはなりません。これもまた、自然なコミュニケーションの一部と見なされます。
一度で聞き取れなかった際に、分かったふりをして見当違いの答えをするよりも、”Pardon?” や “Could you say that again, please?” と尋ねて正確に質問を理解しようとする方が、よほど良いアプローチです。
聞き取れないまま話を進めると、質疑応答が噛み合わず、タスクを正しく完了できないと判断され、かえって評価が下がってしまいます。
しかし、前述の通り、言い直しと同様に注意点があります。全ての質問に対して何度も聞き返していると、リスニング能力に問題があると判断される可能性があります。
聞き返しが許されるのは、基本的には1回、多くても2回までと考えておくのが無難です。
日頃から英語の音声に慣れ親しみ、リスニング力を鍛えておくことが、不要な聞き返しを減らすための根本的な対策となります。
対策すればスピーキングだけ受かる?

英検S-CBTは、リーディング、リスニング、ライティング、スピーキングの4技能を1日でまとめて受験するテスト形式です。
スピーキングは、二次試験(面接)の分野を担当していますので、スピーキングが上手く行けば、二次試験に合格することを意味し、その逆も然りです。
そして、二次試験が上手くいかなかった受験生が、英検S-CBTのスピーキングのみを再度受験するというケースがあります。
その場合には、スピーキングだけ受かれば、二次試験に合格するという事になります。
4技能の合計スコアが全体の合格基準に達していても、どれか一つの技能のスコアが著しく低い場合、不合格になる可能性があります。
逆に言えば、一般の英検やS-CBTにおいて二次試験のみが上手くいかなかった受験生は、S-CBTでスピーキングのみを受験して合格すれば、晴れて二次試験に合格するというわけです。
スピーキングの対策をしっかり行い、目標スコアをクリアすることは「二次試験に受かる」と言い換えることができるでしょう。
以上の点を踏まえると、S-CBTのスピーキングでそれなりの得点を取得するには、しっかりとした対策を行う必要があります。対策については、以下の章で詳しくお話しします。
合格へ導く具体的な対策方法

英検S-CBTのスピーキング対策は、基本的に従来型の二次試験対策と同じアプローチで問題ありません。試験内容と評価基準が同一だからです。
合格に向けて効果的な対策は、実践的な練習を繰り返すことです。ここでは、今日からでも始められる具体的な方法をいくつか紹介します。
バーチャル二次試験の活用
英検の公式サイトには、S-CBTや二次試験を模擬体験できる「バーチャル二次試験」というコンテンツがあります。これは本番そっくりの環境で練習できるため、試験の流れや時間配分に慣れる上で非常に有効です。まずはこれで、試験がどのようなものかを体感しましょう。
二次試験の予想問題集を使った音読練習
市販されているスピーキング・面接対策の問題集を活用し、掲載されている問題の模範解答を何度も音読する練習は、英語のリズムや表現を身体に染み込ませる上で効果的です。ただ読むだけでなく、感情を込めて、自分が話しているかのように練習するのがポイントです。
自分の解答を録音して確認する
スマートフォンなどの録音機能を使い、問題集の問題に答える自分の声を録音してみましょう。そして、それを聞き返すことで、発音の癖、話す速度、文法の誤りといった客観的な課題を発見できます。改善点を意識しながら練習を繰り返すことで、スピーキング力は着実に向上します。
これらの対策を地道に続けることが、合格への一番の近道となります。
総括:英検 S-CBT スピーキング 知恵袋
- S-CBTスピーキングはPCを使った録音形式のテスト
- 試験内容や評価基準は従来の二次試験と同じ
- 冒頭のウォームアップは採点対象外
- ウォームアップは機材チェックと緊張緩和のためにある
- 欠点としてPCトラブルや対面でないことへの孤独感が挙げられる
- パソコン相手でもアティチュード(積極的な姿勢)は評価される
- はっきりと自信を持って話すことが大切
- 各設問の準備時間と解答時間を把握しておく
- 時間内に解答を終える練習が不可欠
- 無言は評価が大きく下がるため絶対に避ける
- 言い直し自体は減点されないが多用は禁物
- 聞き直しも1回程度なら減点されない
- 分かったふりをするより聞き返す方が良い
- 具体的な対策は公式サイトのバーチャル試験が有効
- 二次試験の予想問題集を使って対策を行うと効果的
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