日本人はどうして英語を聞き取ることが苦手なのしょう?
これは日本の英語教育にとって「永遠のテーマ」と言われています。
今回はこの理由を、海外で子育てをした筆者が解き明かします。
目次
1. 中学生がリスニングを苦手とする理由は、その勉強法にある
高校受験のリスニングの勉強法は?
全ての鍵は「発音」のレッスンが握っている
日本人が英語の聞き取りを苦手とする理由の一つに「発音の訓練をしていない」というものがあります。
これはかなり的を得た指摘であると、私は考えています。
その理由を話す前に、 ABCを「エービーシー」と 発音するのは、日本人だけだという事実を知っていましたか?
英語圏の人々は 、ABC をそれぞれ「ア・ブ・ク」と発音します。
他の国々でも、英語の発音を学ぶ際、ABCは「ア・ブ・ク」と教えられます。
私たちが普通に言う、エービーシーは「表の発音:アルファベット」と呼ばれるもので、ア・ブ・クは「裏の発音:フォニックス」と呼ばれるものです。
中学生のリスニング苦手を克服するフォニックス
実は、英語の発音で大切なのは、この裏の発音「フォニックス」の方です。
フォニックスを習得すれば、どんな英単語でも初見でスラスラ読むことが可能になります。す。
このような発音プログラムが、日本の英語教育に導入されていないことは、とても残念です。
同様に、習っていない発音記号が、教科書に堂々と記載されている。
これも「学校英語あるある」で、海外から来た人や ALT からすると、不思議に思うことの一つです。
この発音記号こそ、フォニックス同様、マスターすれば世界が変わるメソッドだからです。
イングラムでも、小学生の塾生さんを中心に、フォニックスや発音記号の読み方を教えていますが、頭が柔らかい小学生はかなり習得が早いと感じています。
2. リスニングが得意な中学生にする、ある勉強法とは?
リスニングの勉強はいつから始めればよいですか?
無敵のリスニング対策
無敵のリスニング習得法。それは上記のフォニックスを実際に使って、発音のレッスンをすることです。
いつから始めても大丈夫です。教えてくれる先生が近くにいると、フォニックスの発音トレーニングは、加速します。
一昔前、スピードラーニングという英語教材が一世を風靡しましたが、あれは全く役に立たない教材だと断言できます。
なぜなら、発音のトレーニングは「入れる」ことよりも「出す」ことが必要だからです。
最初に、発音のアウトプット・トレーニングを行う必要があります。
自分の口で直接英語の発音の訓練をすることで、その音を脳が認識します。だから、聞き取ることもできるようになります。
漢字の学習も同じです。書ける文字は、全て読めるはずです。
出すこと、つまり書くことができれば、入れること、つまり読むことは容易になるのです。
「出す」ことが先で「入れる」のは、その後。出せば入ってきます。
この順番を間違えて、聞いてばかり(入れてばかり)いるから、いつまで経っても外国人の話す英語を聞き取ることができません。
前述したスピード・ラーニングは、聞くことに主眼を置いているので、入れることばかりで出す機会がないため、脳は英語を受け付けてくれません。
その様な理由で、私が「効果の薄い教材」であると、バッサリ斬り捨てます。
皆さんの友人でスピード・ラーニングによって、聞き取りができるようになった、英語を話せるようになったという方が一人でもいますか?
リスニングに強くなる方法はありますか?
海外の語学学校は、まず最初に何を教えているのか?
ワーキングホリデーや海外留学の際、多くの外国人は語学学校に行き、英語のレッスンを受講します。
語学学校のレッスンで、まず最初に教えているのは、どの国でも「発音」です。
語学学校は、発音のレッスン、つまりは「出す」ことの重要性を分かっているのです。
だから一番最初に、発音のアウトプット・トレーニングを行います。
その後に日常会話のシミュレーションを行います。
リスニングに強くなりたければ、遠回りに見えますが、まず発音のレッスンを行うこと。
これがキモです!
3. まとめ
中学生のための無敵のリスニング勉強法
海外の語学学校で、まず最初に教わるのは「発音のレッスン」です。
発音ができれば、英語を聞くことはカンタンです。まずは「出す」ことが肝要です。
イングラムでは、この海外経験から、塾生さんにも発音のレッスンを最初に行っています。
発音のレッスンで、みるみるリスニングの力を付け、次々に英検に合格していきます。
次回は、日本の英文法教育が実は超絶素晴らしい件についてお話しします。
楽しみに待っていて下さい。