「英検3級は何問間違えたら不合格になるんだろう?」と、具体的なボーダーラインを探していませんか。
試験が近づくにつれて、英検3級は合計で何問あるのか、そしてリーディングやリスニングを含め、全体で何割取れれば合格できるのか、気になりますよね。
特に2024年以降の新試験の情報を求める中で、ギリギリ合格の例を知りたいという方も多いはずです。
しかし、単純に「何問正解で合格」と断言できないのが現在の英検です。高い合格率から「落ちたら恥ずかしい」と感じるかもしれませんが、失敗や後悔をしないためには、正しい知識に基づいた準備が欠かせません。
この記事では、合否を分けるライティングの重要性や、最強の対策法である過去問の活用法まで、あなたの疑問に全てお答えしますので、ぜひ参考にして下さい。
この記事を読むことで、以下の点が明確になります。
- 英検3級の合格基準となるCSEスコアの仕組み
- 各セクションで目標とすべき正答率の目安
- 多くの受験生が陥りがちな不合格のパターン
- 合格を確実にするための具体的な学習戦略
目次
英検3級で何問間違えたら不合格?CSEスコアと合格基準
このセクションでは、英検3級の合格ラインを正しく理解するために不可欠な、問題数やCSEスコア、そして合格点の仕組みについて詳しく解説します。
- 英検3級の試験は全体で何問ある?
- CSEスコアで算出される明確な合格点
- 正答率で何割取れれば合格できるのか
- リーディング・リスニングは何問正解で合格?
- ギリギリ合格の例から見るボーダーライン
- 知恵袋の「60問中何問正解で合格?」を検証
英検3級の試験は全体で何問ある?

英検3級の一次試験は、「リーディング30問」「ライティング30問」「リスニング2問」のセクションから構成されています。それぞれの問題数と試験時間は、以下の通りです。
セクション | 問題数 | 試験時間(目安) |
リーディング | 30問 | 65分 |
ライティング | 2問 | (同上) |
リスニング | 30問 | 約25分 |
合計 | 62問 | 約90分 |
リーディングとライティングは、合わせて65分の試験時間内で解答します。時間配分を間違えると、どちらかのセクションで時間が足りなくなる可能性があるため、事前のシミュレーションが大切になります。リスニングは、問題放送の指示に従って解答を進める形式です。
このように、単純な問題数の合計は62問ですが、後述するCSEスコアの仕組みにより、1問あたりの価値は均一ではありません。特に、たった2問のライティングが合否に大きな影響を与えることを理解しておく必要があります。
CSEスコアで算出される明確な合格点

現在の英検では、「何問正解したら合格」という素点方式ではなく、「CSEスコア」という独自の指標で合否が判定されます。これは、試験回による難易度の差をなくし、受験者の英語力をより公平かつ客観的に評価するための仕組みです。
英検3級の一次試験における合格基準スコアは、1103点と定められています。
リーディング、ライティング、リスニングの各セクションには、それぞれ550点が満点として割り振られています。3つのセクションの合計満点は1650点です。この1650点満点のうち、1103点以上を取得できれば合格となります。
なぜCSEスコアが導入されているかというと、試験ごとに問題の難易度が微妙に異なるためです。例えば、非常に難しい問題ばかりの回で6割正解した受験者と、易しい問題ばかりの回で6割正解した受験者の英語力は、必ずしも同じとは言えません。
CSEスコアは、統計的な処理を用いてこうしたブレを補正し、いつ受験しても公平な基準で評価されるように設計されています。
したがって、「あと1問正解していれば合格だったのに」という単純な計算が成り立たないのが、現在の英検です。どの問題で正解したかによって、スコアの伸び方が変わる可能性がある点を理解しておきましょう。
正答率で何割取れれば合格できるのか

CSEスコアで合否が決まるため、「正答率で何割取れれば合格」という絶対的な基準は存在しません。しかし、多くの受験指導の現場では、合格の目安として「各セクションで6割程度の正答」が目標として掲げられることが一般的です。
この「6割」という数字は、あくまで一つの目安に過ぎません。その理由は、前述の通り、CSEスコアは統計的な処理によって算出されるため、正答率とスコアが完全に比例するわけではないからです。受験した回の平均点や問題の難易度によって、1問あたりのスコア上の価値が変動します。
例えば、多くの受験生が正解した易しい問題よりも、正答率が低かった難しい問題に正解した方が、CSEスコアが高く算出される可能性があります。
注意点:6割は絶対ではない
6割の正答率は合格に向けた分かりやすい目標ですが、これに達しなくても合格するケースもあれば、超えていても不合格になるケースも考えられます。
- 6割未満で合格する例: ライティングで満点に近い高得点を取ることで、リーディングやリスニングの正答率が6割に届かなくても、合計スコアで合格基準を超えることがあります。
- 6割以上で不合格になる例: 逆に、ライティングで大きく失点してしまうと、リーディングとリスニングで7割近く正解していても、合計スコアが合格基準に届かない可能性があります。
以上のことから、単純な正答率に一喜一憂するのではなく、全セクションでバランス良く得点すること、特に配点の大きいライティング対策を怠らないことが合格への鍵となります。
リーディング・リスニングは何問正解で合格?

リーディングとリスニングに関しても、「具体的に何問正解すれば合格」という明確な基準はありません。合否はあくまでリーディング、ライティング、リスニングの3技能の合計CSEスコアで判定されるためです。
しかし、それでも知りたいというあなたのために、無理を承知で答えるなら、「6割」というボーダーラインがあるため「リーディング、リスニング共に18問正解」すれば、合格は近付く」と言えるでしょう。
各セクションには、それぞれ550点のCSEスコアが満点として均等に配分されています。
- リーディング(30問): 満点 550点
- リスニング(30問): 満点 550点
- ライティング(2問): 満点 550点
ここで注目すべきは、問題数が30問あるリーディング・リスニングと、たった2問のライティングの満点が同じ550点であるという事実です。これは、ライティング2問が合否に与える影響が、他のセクションと比較して非常に大きいことを示しています。
リーディングやリスニングで何問正解を目指すかという目標設定は大切ですが、それ以上に「苦手セクションを作らない」という意識が求められます。仮にリーディングで満点を取ったとしても、ライティングで0点だった場合、合格は極めて困難になります。
したがって、各セクションで何問正解できたかを気にするよりも、3つの技能の合計スコアで1103点を超えることを目指す、という視点で学習計画を立てることが合理的です。
ギリギリ合格の例から見るボーダーライン

英検3級の合否ボーダーラインを具体的にイメージするために、ギリギリで合格したAさんと、惜しくも不合格だったBさんのスコア例を見てみましょう。
受験者 | リーディング (550点満点) | ライティング (550点満点) | リスニング (550点満点) | 合計スコア (1650点満点) | 合否 |
Aさん | 350点 (正答率 約6割) | 450点 (高得点) | 320点 (正答率 約5.5割) | 1120点 | 合格 |
Bさん | 400点 (正答率 約7割) | 250点 (低得点) | 420点 (正答率 約7.5割) | 1070点 | 不合格 |
※上記はあくまでスコアのイメージ例です。正答率とCSEスコアは必ずしも比例しません。
この例から分かるように、BさんはリーディングとリスニングでAさんよりも高い正答率を記録しているにもかかわらず、不合格となっています。その原因は、ライティングでの大きな失点です。
一方でAさんは、リーディングとリスニングの得点が伸び悩んだものの、ライティングで高得点を確保したことで、合計スコアが合格基準の1103点を上回り、見事合格を勝ち取りました。
このように、ギリギリの戦いになった場合、ライティングの出来が勝敗を分けるケースが非常に多いのです。リーディングやリスニングで多少の間違いがあっても、ライティングでカバーできる可能性がある一方で、ライティング対策を怠ると、他でいくら頑張っても合格が難しくなるという現実を理解しておくことが大切です。
ライティングの対策については、「英検3級ライティングの採点は甘い?だから高得点を狙える方法とは」で詳しく説明していますので、ぜひ参考にして下さい。
知恵袋の「60問中何問正解で合格?」を検証

Yahoo!知恵袋などのQ&Aサイトでは、「英検3級は60問中、何問正解で合格できますか?」といった質問が頻繁に見られます。
これに対し、「だいたい36問くらい」といった回答が付いていることがあります。全くの間違いとは言いませんが、この情報を鵜呑みにするのは非常に危険です。
このような回答が生まれる背景には、いくつかの理由が考えられます。
- CSEスコア導入前の古い情報: 2016年度より前に受験した人が、当時の感覚で回答しているケースです。当時は素点(正解数)で合否が判定されていたため、「約6割の正解」が合格ラインとして機能していました。
- 個人の感覚に基づく推測: CSEスコアの仕組みを完全に理解せず、自身の経験や周りの評判から「だいたいこれくらいだろう」と推測で回答しているケースです。
- ライティングを無視した計算: リーディング30問とリスニング30問の合計60問をベースに考えており、配点の大きいライティングの存在を考慮していない可能性があります。
前述の通り、現在の英検はCSEスコアで合否が決まり、特にライティング1問が550点満点を持つという特殊な配点になっています。このため、「合計61問のうち何問正解か」という考え方自体が、現状の試験制度に即していません。
不正確な情報に惑わされて学習計画を誤ると、合格できるはずの試験で失敗してしまうことにもなりかねません。信頼できる情報源は、必ず英検の公式サイトであることを念頭に置き、正しい知識に基づいて対策を進めるようにしましょう。
英検3級で「何問間違えたら不合格」を回避する唯一の方法
ここからは、英検3級の合格率の裏側や、不合格になってしまう人の特徴、そして合格を確実にするための具体的な学習戦略について掘り下げていきます。
- 英検3級の合格率と試験の難易度
- 英検に落ちたら恥ずかしいは間違い
- 何問間違えたら不合格かを分けるライティング
- 最強の対策は過去問の徹底的な活用
- まとめ:英検3級は何問間違えたら不合格より大切なこと
英検3級の合格率と試験の難易度

英検3級の合格率は、公式からは発表されていませんが、一般的に80%前後と言われています。この数字だけを見ると、「ほとんどの人が受かる簡単な試験」という印象を持つかもしれません。
しかし、この高い合格率には注意が必要です。この数字は、しっかりと対策をして試験に臨んだ受験者の結果を反映していると考えられます。
英検3級は、中学卒業程度の英語力が求められる試験です。つまり、中学校で習う単語、文法、表現をきちんと身につけていれば、十分に合格が狙えるレベル設定になっています。
逆に言えば、基礎的な英単語や文法があやふやなまま、何の準備もせずに受験すれば、たとえ合格率が高い試験であっても不合格になる可能性は十分にあります。
高い合格率は、決して「誰でも無条件に受かる」ことを意味するのではなく、「正しい準備をすれば、着実に合格できる試験」であることの証明と捉えるべきです。
難易度を正しく認識し、「自分は大丈夫」と油断することなく、基本的な対策を怠らない姿勢が合格には不可欠です。
英検に落ちたら恥ずかしいは間違い

高い合格率が公に知られているため、「英検3級に落ちたら恥ずかしい」と感じてしまう人もいるかもしれません。
しかし、そのような気持ちを持つ必要は全くありません。不合格という結果は、単に今回の試験に向けた準備が少し足りなかったという事実を示しているに過ぎないからです。
不合格になる人には、いくつかの共通点が見られます。
- 単語力の不足: 中学レベルの基本的な単語が定着しておらず、長文やリスニングの内容が理解できない。
- 文法知識の欠如: 文の構造を理解できず、特に並べ替え問題や長文の読解でつまずく。
- 時間配分の失敗: リーディングに時間をかけすぎて、ライティングを書く時間がなくなる。
- ライティング対策の軽視: 配点が大きいことを知らず、対策を全くしないまま本番に臨む。
不合格は、決してあなたの能力を否定するものではなく、これらの「弱点」を教えてくれる貴重な機会です。
むしろ、自分の課題が明確になったと前向きに捉え、次回の合格に向けて具体的な対策を立てるためのスタートラインと考えることが大切です。
恥ずかしさを感じる必要はなく、次への一歩を踏み出すことが何よりも建設的です。
何問間違えたら不合格かを分けるライティング

英検3級において、何問間違えたら不合格になるかという疑問の答えを最も左右するのが、ライティングセクションです。
リーディングとリスニングがそれぞれ30問あるのに対し、ライティングはたった2問です。しかし、この2問に、他のセクション全体と同じ550点のCSEスコアが割り振られています。
この事実が意味するのは、ライティングでの失敗は他のセクションで挽回するのが極めて難しいということです。逆に、ライティングで高得点を取ることができれば、他のセクションでの多少のミスをカバーし、合格を大きく引き寄せることが可能になります。
ライティングが合否を分ける最大の理由は、以下の2点です。
- 圧倒的な配点の高さ: 前述の通り、1問あたりのスコア上の価値が非常に高いです。
- 対策の有無が結果に直結する: 対策をすれば安定して得点できる一方、無策で臨むと0点に近いスコアになるリスクがあります。
英検3級のライティングは、指定された質問に対して、自分の考えとその理由を2つ、25~35語程度の英語で記述する形式です。基本的な型(テンプレート)を覚え、それに沿って書く練習を繰り返すだけで、合格レベルの答案を作成する力は十分に身につきます。
「何問間違えたら…」と心配する時間を、ぜひライティングの対策に充ててください。それが合格への最も確実な道筋となります。
ライティングの対策については、「英検3級のライティング、Eメール問題のコツと解答例を紹介、リニューアル完全対策!」で詳しく解説していますので、ぜひ参考にして下さい。
合格への最短ルートは過去問の徹底演習

英検3級の合格に向けた学習において、最も効果的で効率的な方法は、「過去問」を徹底的に活用することです。市販の単語帳や問題集も有効ですが、過去問は本番の試験に最も近い「究極の教材」と言えます。
過去問を解くことには、多くのメリットがあります。
- 出題形式に慣れることができる: 問題の種類や問われ方、選択肢の傾向などを体感できます。
- 自分の現在地を把握できる: 時間を計って解くことで、今の実力で合格点に届くか、どの分野が弱いかを客観的に知ることができます。
- 時間配分の練習になる: リーディングとライティングを50分で解き終えるためのペース配分をシミュレーションできます。
効果的な過去問の活用法は、ただ解いて終わりにするのではなく、復習に重点を置くことです。
- 時間を計って解く: まずは本番と同じ条件で通しで解いてみましょう。
- 答え合わせと分析: 間違えた問題はもちろん、正解した問題でも根拠が曖昧だったものは必ず確認します。なぜその答えになるのかを徹底的に理解することが大切です。
- 復習の徹底: 間違えた問題で出てきた知らない単語や文法は、ノートにまとめるなどして確実に覚えます。リスニングは、スクリプト(台本)を見ながら何度も音声を聞き返し、聞き取れなかった部分をなくす作業が効果的です。
過去問は、現在の実力を測る「模試」であると同時に、出題傾向を教えてくれる「最高の参考書」であり、次に出る問題を予測する「最高の予想問題集」でもあります。
最低でも3回分、できれば5回分以上の過去問を繰り返し解き、完璧に復習することが、合格への最短ルートです。
まとめ:英検3級は何問間違えたら不合格より大切なこと
この記事では、英検3級の合格基準から具体的な対策法までを解説しました。最後に、合格を掴むために本当に大切なポイントをまとめます。
- 英検3級の合否は正解数ではなくCSEスコアで決まる
- リーディング、ライティング共に12問以上間違えたら不合格が近付く
- 一般的に各技能で6割程度の正答が目安とされる
- 「何割取れば合格」という絶対的な基準は存在しない
- 合格率の高さに油断せず準備することが不可欠
- 不合格は恥ずかしいことではなく弱点を教えてくれる機会
- 合否を最も左右するのは配点の大きいライティング
- ライティングは対策の有無で点差が大きく開くセクション
- 基本的なテンプレートを覚えれば十分に対応可能
- 最も効果的な対策は過去問の徹底的な演習と復習
- 過去問で出題形式と時間配分に慣れることが鍵
- 知恵袋などの非公式な情報に惑わされない
- 公式情報に基づいた正しい知識で対策を進める
- 「何問間違えたら」と心配するより具体的な行動を起こすことが大切
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