英検S-CBTで一次だけ合格は可能?その後の手続きも解説

英検S-CBTで一次だけ合格は可能?その後の手続きも解説

英検S-CBTの合格発表を見て、「一次だけ合格」という結果に戸惑っていませんか。英検S-CBTで一次だけ合格という状況は実際に起こり得ます。

しかし、この後の二次試験をどのように挽回すれば良いか、スピーキングや二次だけ合格するとはどういう意味なのか、よく分からない点が多いかもしれません。

また、もし二次試験に落ちたらどうなるのかという不安や、その後に得られる一次試験免除の資格についても気になるところです。

さらに、一次試験免除が何回まで有効で、その際の料金はいくらなのか、といった具体的な手続きに関する疑問も次々と浮かんでくるでしょう。

この記事では、英検S-CBTで一次試験のみに合格した方に向けて、その状況の解説から、一次試験免除を活用して完全合格を目指すための具体的な方法まで、分かりやすく丁寧に説明しますので、ぜひ参考にして下さい。。

この記事を読むことで、以下の点が明確になります。

  • 英検S-CBTで一次だけ合格する仕組み
  • 一次試験合格後の一次試験免除の具体的な手続き
  • 一次試験免除の有効期限や料金などの注意点
  • 二次試験に不合格だった場合の次のステップ

英検 S-CBTで一次だけ合格する可能性と実態

英検S-CBTでは、4技能を1日で測定する特性上、「一次試験のみ合格」という結果が出ることがあります。ここでは、その結果の確認方法から、一次合格の基準、そして同じような状況を表す言葉の意味について解説します。

  • 合格発表で結果を確認する方法
  • 一次だけ合格した場合の証明書について
  • 英検S-CBT 一次だけ合格に関する知恵袋のQ&A
  • 目安として一次は何割合格ライン?

合格発表で結果を確認する方法

合格発表で結果を確認する方法

英検S-CBTの合否は、英検公式サイトの「英ナビ!」にログインすることで確認できます。郵送での結果通知はないため、ご自身でサイトにアクセスする必要があります。

合否確認ができるようになる日時は、受験した検定の級や日程によって異なります。公式サイトで公開されている合否公開スケジュールをあらかじめ確認しておくとスムーズです。

ログイン後に表示される成績表には、リーディング、リスニング、ライティング、スピーキングの各技能のCSEスコアと、それらを合算した総合CSEスコアが表示されます。

そして、一次試験の合否と二次試験の合否がそれぞれ示されます。このとき、一次試験が「合格」で二次試験が「不合格」となっている状態が、「一次だけ合格」にあたります。

一次だけ合格した場合の証明書について

一次だけ合格した場合の証明書について

英検S-CBTで一次試験のみに合格した場合、「一次試験合格証明書」といった特別な証明書が発行されることはありません。

なぜなら、S-CBTは一日で4技能全ての試験が完結する形式を取っているからです。従来型の英検のように、一次試験と二次試験が別日程で行われるわけではないため、一次試験単独の合格を証明する書類は用意されていないのです。

ただし、合格したという事実は、英検協会のシステム内に受験履歴として正式に記録されます。この記録に基づき、後述する「一次試験免除」の資格が自動的に付与される仕組みになっています。

したがって、手元に証明書がなくても、資格が消えてしまう心配はありません。自身の合格履歴は、英ナビ!のマイページでいつでも確認可能です。

英検S-CBT 一次だけ合格に関する知恵袋のQ&A

英検S-CBT 一次だけ合格に関する知恵袋のQ&A

インターネット上のQ&Aサイト、特にYahoo!知恵袋などでは、「英検S-CBTで一次だけ合格しました。これはどういう意味ですか?」といった質問が数多く見受けられます。

これらのプラットフォームでは、同じような経験をした他の受験者からの回答やアドバイスを得られるため、不安な気持ちを共有できるという利点があります。多くの方が同様の疑問を持っていることを知り、安心感につながることもあるでしょう。

一方で、注意点も存在します。回答者の中には、個人の解釈や古い情報に基づいて答えているケースも少なくありません。S-CBTの制度は変更されることもあるため、必ずしも全ての情報が正確であるとは限らないのです。

したがって、Q&Aサイトの情報はあくまで参考程度にとどめ、最終的な確認は必ず英検の公式サイトで行うことが大切です。特に、申し込み手続きや料金に関する重要な事柄は、公式情報に基づいて判断するようにしてください。

目安として一次は何割合格ライン?

目安として一次は何割合格ライン?

英検の合否は、単純な正答率、つまり「何割正解したか」では決まりません。現在の英検では、CSEスコアという独自の指標を用いて合否を判定しています。

CSEスコアとは、国際的な言語能力指標であるCEFRに対応したユニバーサルなスコア尺度です。このスコア方式の導入により、異なる試験回で難易度に差があったとしても、能力を公平に評価できるようになりました。

一次試験の合否は、リーディング・リスニング・ライティングの3技能のCSEスコアの合計が、各級で定められた合格基準スコアに達しているかどうかで判定されます。

そのため、「一次で何割取れば合格か」という問いに明確に答えることはできません。しかし、各級の合格に必要なCSEスコアの目安は以下の通りです。

このスコア表から換算すると、「2級までは約6割正解で合格」ということになります。また、「準1級は6割5分正解で合格」ということになります。

※1級と4級、5級はS-CBTでは開設しておりません。

一次試験 合格基準CSEスコア(目安)
準1級1792
2級1520
準2級1322
3級1103

これらのスコアを目標に、各技能でバランス良く得点することが合格への鍵となります。

英検 S-CBTで一次だけ合格した後の一次試験免除ガイド

一次試験に合格したものの、二次試験で惜しくも不合格となった場合、次に活かせる「一次試験免除」という資格が手に入ります。ここでは、その資格を最大限に活用するための具体的な方法やルールについて詳しく解説します。

  • 一次試験免除の資格を得る条件
  • 具体的な一次免除のやり方を解説
  • 一次試験免除は何回まで可能で料金は?
  • もし二次試験に落ちたらどうなるのか解説
  • 免除を使わず再度一次試験の申し込みは可能か
  • 「二次だけ合格」や「スピーキングだけ合格」を目指す

一次試験免除の資格を得る条件

一次試験免除の資格は、特別な申請をしなくても自動的に付与されます。資格を得るための条件は非常にシンプルです。

それは、「英検の一次試験に合格し、二次試験に不合格であった」という事実です。これは、英検S-CBTだけでなく、従来型の英検を受験した場合も同様です。

この資格の有効期間は、一次試験の合格が確定した検定日から1年間です。例えば、2025年8月に受験したS-CBTで一次試験に合格した場合、その資格は翌年の2026年8月末頃までに実施される検定まで有効となります。

この期間内であれば、次回の英検を受験する際に一次試験が免除され、二次試験(スピーキング)から挑戦することが可能です。

具体的な一次免除のやり方を解説

具体的な一次免除のやり方を解説

一次試験免除の資格を利用する際のやり方は、英検の申し込み手続きの中で行います。手続き自体は難しくありませんが、申請を忘れると免除が適用されないため注意が必要です。

S-CBTで免除資格を利用する場合

英検S-CBTの申し込み画面を進んでいくと、「一次試験免除申請」に関する項目が表示されます。ここで、過去に合格した際の級や受験地、個人番号などを入力し、免除を申請する意思表示をします。画面の指示に従って正確に入力すれば、手続きは完了です。

従来型英検で免除資格を利用する場合

従来型の英検(本会場・準会場)で二次試験のみを受験する場合も、申込時に免除申請を行います。申込方法(インターネット・コンビニ・特約書店)に応じて手順は異なりますが、いずれの場合も一次試験の合格情報(受験級、年度、受験地番号、個人番号など)を申告する必要があります。

最も大切なのは、申し込みの際に「一次試験免除」の申請を忘れないことです。申し込み完了後に免除を適用することはできないため、画面の表示をよく確認しながら手続きを進めてください。

一次試験免除は何回まで可能で料金は?

一次試験免除の資格は、有効期間である1年以内であれば、何回でも利用することが可能です。つまり、免除資格を使って二次試験に挑戦し、万が一不合格だったとしても、有効期間が残っていればさらに次の回で二次試験のみを受験できます。

一方で、気になる料金ですが、一次試験を免除したからといって、受験料が大幅に安くなるわけではありません。英検S-CBTの場合、二次試験のみの受験という設定はなく、4技能分の受験料が必要です。

従来型の英検で二次試験のみを受験する場合は、専用の料金が設定されていますが、これも無料や半額になるわけではありません。以下の表は料金の一例です。

受験形式2級の受験料(目安)備考
英検S-CBT9,900円4技能受験の料金(免除利用時も同額)
従来型(本会場)10,500円4技能受験の料金
従来型(本会場)8,400円二次試験のみ受験する場合の料金

※上記は2025年時点の料金の目安です。最新の正確な料金は必ず英検公式サイトでご確認ください。

このように、S-CBTでは金銭的なメリットはありません。しかし、一次試験の勉強時間を全て二次試験対策に充てられるという大きな時間的メリットがあると言えます。

もし二次試験に落ちたらどうなるのか解説

もし二次試験に落ちたらどうなるのか解説

前述の通り、一次試験免除の資格を使って二次試験に挑戦し、もし再び落ちてしまったとしても、過度に心配する必要はありません。

一次試験免除資格の有効期間(1年間)が残っている限り、その資格は失われません。したがって、期間内であれば、次の試験で再度、二次試験のみを受験することが可能です。

不合格という結果は残念ですが、それは同時に、自分のスピーキング能力のどこに課題があるのかを明確にする良い機会でもあります。成績表に記載されている評価項目(発音、語彙、文法、応答内容など)を詳細に分析し、次の試験に向けて具体的な対策を立てることが大切です。

気持ちを切り替えて、弱点を克服するための学習計画を立て、次のチャンスで合格を掴み取りましょう。

免除を使わず再度一次試験の申し込みは可能か

一次試験免除の資格を持っている状態で、あえてその資格を使わずに、もう一度一次試験から(つまり4技能全てを)申し込み、受験することは可能です。

しかし、この選択肢を選ぶメリットは、ほとんどの受験者にとって無いと言ってよいでしょう。

なぜなら、すでに合格している一次試験を再度受けることになり、学習の負担が増える上に、受験料も高くつくからです。免除資格を利用すれば、二次試験の対策に全ての時間を集中させることができますが、その利点を自ら手放すことになります。

ごく稀なケースとして、一次試験のCSEスコアをさらに高めたい、という明確な目標がある受験者であれば、再受験を検討する余地はあるかもしれません。しかし、単に級の合格を目指すのであれば、免除資格を有効に活用し、二次試験対策に専念するのが最も合理的で効率的な方法です。

「二次だけ合格」や「スピーキングだけ合格」を目指す

「二次だけ合格」や「スピーキングだけ合格」を目指す

英検S-CBTの一次試験免除を勝ち取った方々にとって、「二次だけ合格」と「スピーキングだけ合格」は基本的に同じ状況を指しており、目指すべきはここです。

その理由は、英検S-CBTの試験構成にあります。S-CBTでは、従来型の英検における二次試験(面接)に相当する部分が「スピーキングテスト」として組み込まれています。試験はパソコンを使用して録音形式で行われます。

したがって、「一次試験(リーディング・リスニング・ライティング)は既に合格しているので、残された二次試験(スピーキング)のみ合格すれば良い」という状況が、「二次だけ合格」あるいは「スピーキングだけ合格」と呼ばれます。

この場合、次回の二次試験を突破するための学習のみに集中すれば良いので、模擬体験ができる「バーチャル二次試験」や書店にある「二次試験の予想問題集」を使った音読練習が効果的です。

詳しい内容は「英検S-CBTの二次試験だけ合格するために必要な情報を徹底解説」で詳しくお話ししているので、ぜひ参考にして下さい。

一次試験を突破したあなたにとって、英検の完全合格まであと少しです。諦めずに、あと一息頑張って、合格を勝ち取って下さい。応援しています!

総括:英検 S-CBTで一次だけ合格しても大丈夫な理由

この記事で解説してきた内容の要点を、以下にまとめます。

  • 英検S-CBTでは一次試験のみに合格する場合がある
  • 一次合格・二次不合格という結果が「一次だけ合格」の状態
  • 合否は「英ナビ!」サイトでCSEスコアと共に確認する
  • 一次だけ合格の場合、特別な合格証明書は発行されない
  • 合格履歴はシステムに記録され、一次試験免除資格が付与される
  • 知恵袋などの情報は参考程度にし、必ず公式サイトで確認する
  • 合否は正答率ではなくCSEスコアで判定されるが、大体6割が目安
  • 一次試験免除の資格は一次合格・二次不合格で自動的に付与される
  • 免除資格の有効期間は一次合格の検定日から1年間
  • 免除資格の利用は、次回の受験申込時に申請する
  • 申込時に免除申請を忘れると後から適用はできない
  • 免除資格は有効期間内なら何回でも利用可能
  • S-CBTでは免除を利用しても受験料は変わらない
  • 免除資格を使い二次試験対策に集中できるのが最大のメリット
  • S-CBTでは「二次だけ合格」と「スピーキングだけ合格」することができる

都城と三股の英語塾:イングラムはこちらをクリック

~ 関連記事 ~
英検の二次試験対策、英語面接を突破するために必要な3つのシークレットとは?
【英検S-CBTとは】コロナ禍が英検に与えた、オンライン化の変革とは・・・
英検とS-CBTの問題は同じなのか?試験形式の違いと効果的な学習法
英検 S-CBTは大学受験にいつまで有効か、その活用方法と注意点
英検 S-CBTのスピーキングに落ちた人必見の効果的な対策と再挑戦法
英検S-CBTのスピーキング対策|知恵袋の疑問を完全解説
英検 S-CBTの二次試験だけ合格するために必要な情報を徹底解説
英検 S-CBTで、リスニングの先読みが得点アップに効果的な理由
英検S-CBTの合格率が高い理由とその秘密、通常の英検との違いを解説
英検 S-CBTがずるい理由とは?合格しやすさの理由と特徴を詳しく解説

関連記事

  1. 英検2級の時間配分は知恵袋で解決!本番での時間の使い方を解説

  2. 英検準2級は何問正解で合格?知恵袋より確実な情報と対策法

    英検準2級は何問正解で合格?知恵袋より確実な情報と対策法

  3. 英検2級リスニングのコツ、知恵袋から学ぶ最強対策法と成功の秘訣

    英検2級リスニングのコツ、知恵袋から学ぶ最強対策法と成功の秘訣

  4. 英語のリスニングが急上昇する勉強法「シャドーイング」とは何なのか?

  5. 共通テスト対策の単語帳でおすすめを厳選、不可能を可能にする最強のアイテ…

  6. 英検2級のライティングで使える表現を知恵袋が総括

    英検2級のライティングで使える表現を知恵袋がテンプレートに総括