「英検S-CBTは大学受験で使えない」という情報を目にし、不安に感じていませんか。特に、知恵袋のような書き込みを見ると、これまで準備してきたことが無駄になるのではないかと心配になるかもしれません。
実際のところ、英検S-CBTは大学受験で使えるのでしょうか。もし使えるなら、どのように入試利用できるのか、大学受験に使うためにはいつまでに受けておくべきなのか、履歴書には書けるのかなど、具体的な情報が知りたいはずです。
また、従来型の英検と比較して何か欠点あるのか、試験の日程や申し込み方法、料金、そして会場はどこなのかといった、実践的な疑問も浮かぶでしょう。
この記事では、そのようなあなたの疑問や不安を解消するため、英検S-CBTと大学受験に関する正確な情報を全て解説しますので、ぜひ参考にしてさい。
この記事を読むことで、以下の点について深く理解できます。
- 英検S-CBTが大学受験でどのように利用できるかの具体的な方法
- 「使えない」という噂がなぜ存在するのか、その背景と情報の真偽
- S-CBTのメリット・デメリットと、従来型英検との明確な違い
- S-CBTの申し込みから結果確認までの具体的な流れと注意点
目次
「英検S-CBTは大学受験で使えない」という噂の真実
「英検S-CBTは大学受験で使えない」という噂は、多くの受験生を不安にさせていますが、これは大部分が誤解に基づいています。ここでは、S-CBTが大学受験において実際にどのように評価され、活用できるのか、その真実を多角的に解説します。
- 英検S-CBTは大学受験で使えるのか?
- 多くの大学で入試利用できる?
- 「大学受験に使えない」知恵袋情報の真偽
- 大学受験に使うなら、いつまでに受けるべきか
- 卒業後も有効?履歴書に書ける?
英検S-CBTは大学受験で使えるのか?

多くの受験生が抱く最初の疑問は、「そもそも英検S-CBTは大学受験の入試に使えるのか」という点でしょう。この問いに対する答えは、明確に「はい、使えます」です。
英検S-CBTは、従来型の英検と全く同じ公的な資格として認定されています。したがって、大学側が「英検」を入試に利用すると定めている場合、原則としてS-CBTの結果も同様に認められます。
少し難しい話になりますが、学習指導要領の改訂に伴い、大学入試では4技能(聞く・話す・読む・書く)をバランス良く評価する動きが加速しており、1日で4技能全てを測定できるS-CBTは、むしろ現代の入試制度に適した試験方式と考えることができます。
一部の受験生の間で広まっている「使えない」という噂は、S-CBTが導入されて間もない頃の情報や、ごく一部の特殊な例外が誇張されて伝わったものと考えられます。
現状では、国公立大学から私立大学まで、非常に多くの教育機関でS-CBTの結果が活用されています。
多くの大学で入試利用できる?

英検S-CBTの結果は、全国の多くの大学で入試に利用することが可能です。その活用方法は大学や学部によって様々ですが、主に以下の4つのパターンに分類されます。
入試での利用方法 | 概要 |
出願資格 | 特定の級やCSEスコアを持っていることが、そもそも出願するための条件となる。特に総合型選抜や学校推薦型選抜で多く見られる。 |
得点換算 | 取得した級やCSEスコアを、大学が定めた基準に基づいて英語の試験の得点に換算する。満点換算される場合もあり、大きなアドバンテージとなる。 |
加点 | 共通テストや大学独自の英語試験の得点に、取得した級やCSEスコアに応じて点が加算される。合否ライン上の競争で有利に働く。 |
試験免除 | 一定以上の級やスコアを持っている場合、大学独自の英語試験が免除される。受験生は他の科目の勉強に集中できるメリットがある。 |
このように、S-CBTの結果を持っていることで、受験戦略の幅が大きく広がります。例えば、得点換算を利用すれば、英語が苦手な受験生でも高得点を確保できる可能性があります。また、試験免除の制度を活用すれば、受験当日の負担を軽減し、得意科目にリソースを集中させることが可能になります。
ただし、どの利用方法が採用されているか、また必要とされる級やスコアの基準は大学や学部、入試方式によって大きく異なるため、必ず志望大学の最新の募集要項を直接確認することが不可欠です。
「大学受験に使えない」知恵袋情報の真偽

インターネット上のQ&Aサイト、特に知恵袋などで「英検S-CBTは大学受験で使えない」といった書き込みを見かけることがあります。これらの情報は、受験生にとって不安の種となりますが、その内容をうのみにするのは危険です。
このような情報が生まれる背景には、いくつかの理由が考えられます。
一つは、情報の古さです。S-CBTが導入された2020年当初は、大学側の対応が追いつかず、従来型の英検のみを対象とするケースも少数ながら存在しました。その頃の情報が更新されないまま、現在も閲覧できる状態になっている可能性があります。
二つ目は、ごく一部の例外的なケースです。非常に稀ですが、特定の大学の特定の学部や入試方式において、独自の理由からS-CBTを認めていない場合もゼロではありません。このような限定的な情報が、「英検S-CBTは使えない」という一般的な話として尾ひれが付いて広まってしまうことがあります。
三つ目は、個人の誤解や不正確な伝聞です。友人から聞いた話や、自身の古い知識に基づいて誤った情報を発信してしまうケースも少なくありません。
したがって、「使えない」という情報に遭遇した際は、すぐに信じ込むのではなく、必ず一次情報、つまり志望大学の公式ウェブサイトや最新の入試要項で確認する姿勢が大切です。不確かな情報に振り回されず、正確な情報に基づいて受験計画を立てることが、合格への鍵となります。
大学受験に使うなら、いつまでに受けるべきか

英検S-CBTを大学受験に活用する場合、計画的に受験時期を決定することが求められます。スコア提出の締切は大学の出願期間に準じるため、「いつまでに」という問いには、志望する入試の種類が大きく関係します。
総合型選抜・学校推薦型選抜の場合
これらの入試は、一般選抜よりも早い時期、多くは高校3年生の9月から11月頃に出願期間が設定されます。したがって、出願時に有効なスコアを持っている必要があります。逆算すると、遅くとも高校3年生の夏休みまでには目標スコアを取得しておくのが理想的です。S-CBTは結果判明まで約1ヶ月かかるため、8月上旬までに受験を終えておくと安心です。
一般選抜の場合
一般選抜の出願は、多くが高校3年生の1月頃です。この場合、11月下旬から12月上旬までに受験すれば、出願に間に合わせることが可能です。S-CBTは試験日が多いため、部活動や他の模試のスケジュールと調整しながら、最適なタイミングで受験できるのが大きな利点です。
いずれの入試方式を目指すにしても、一度で目標スコアに到達できるとは限りません。複数回受験することも視野に入れ、高校2年生のうちから計画的に挑戦を始めるのが最も賢明な戦略と言えます。早めに対策を始めることで、余裕を持って本番に臨むことができ、結果的に高いパフォーマンスを発揮しやすくなります。
卒業後も有効?履歴書に書ける?

英検S-CBTで取得した資格は、大学受験だけでなく、その後の就職活動などにおいても有効に活用できます。S-CBTで取得した合格級やCSEスコアは、従来型の英検で取得したものと全く同等の価値を持つ公的な資格だからです。
したがって、履歴書の資格欄に堂々と記載することができます。
履歴書への書き方
履歴書には、正式名称で「実用英語技能検定 ○級 合格」と記載します。S-CBTで取得したことを明記する必要は特にありません。取得年月も正確に記入しましょう。
資格の有効期限について
英検の資格自体には、一度取得すれば生涯有効であり、有効期限という概念は存在しません。しかし、大学入試で利用する場合は「出願から遡って2年以内のスコアを有効とする」といった独自の期限を設けている大学がほとんどです。
一方、就職活動で企業に提出する際は、有効期限を問われないことが多いですが、あまりに古い取得時期だと、現在の英語力を示すものとして評価されにくい可能性はあります。英語力をアピールしたいのであれば、大学在学中などに改めて受験し、より高い級やスコアを目指すのも一つの手です。
要するに、英検S-CBTは大学受験のためだけの一時的な資格ではなく、あなたのキャリアを通じて長く活用できる価値ある資格証明となります。
英検S-CBTが大学受験で使えないと言われる理由
英検S-CBTが大学受験で有効であるにもかかわらず、「使えない」あるいは「ずるい」といったネガティブな声が聞かれるのはなぜでしょうか。
このセクションでは、そのような評判が生まれる背景を探りつつ、S-CBTの具体的な仕組みや手続きについて詳しく解説します。
- S-CBTは従来型よりずるい?欠点は何?
- 試験日程の確認と申し込みの方法
- 試験会場の探し方と検定料金
- 試験結果はいつどのように確認?
- 総括:英検S-CBTは大学受験に使えない、噂の真相とその活用法について
S-CBTは従来型よりずるい?欠点は何?

英検S-CBTに対して、「従来型よりも簡単でずるい」といった声や、逆に利用しにくい「欠点」を指摘する意見が存在します。ここでは、双方の視点からS-CBTの特徴を公平に見ていきます。
「ずるい」と言われる理由
S-CBTが「ずるい」と見なされる主な理由は、その受験機会の多さにあります。従来型が年3回しか実施されないのに対し、S-CBTは原則として毎週実施されています。これにより、体調や他の予定に合わせて受験日を選びやすく、また、一度失敗してもすぐに再挑戦できるため、有利すぎると感じる人がいるようです。
しかし、これは制度上の利点であり、不正や不公平を意味するものではありません。むしろ、多くの受験生にチャンスを提供するという点で、教育的にも意義のある仕組みと考えられます。
S-CBTの欠点・注意点
一方で、S-CBTにはいくつかの欠点や注意すべき点も存在します。 最大の注意点は、試験がコンピュータ上で行われることです。特にライティングのタイピング入力や、スピーキングのヘッドセットを通じた録音方式に慣れていないと、実力を十分に発揮できない可能性があります。日頃からPC操作に不慣れな人にとっては、これが大きなデメリットとなる場合があります。
また、リーディングも画面上で長文を読むことになるため、紙の冊子で問題を解くことに慣れている人は、読みにくさを感じたり、目が疲れやすかったりすることもあるでしょう。
従来型との比較
ここで、S-CBTと従来型の主な違いを整理します。
項目 | 英検S-CBT | 従来型英検 |
試験形式 | 4技能を1日で実施 | 一次(R, L, W)と二次(S)の2日間 |
実施頻度 | 原則、毎週土日(級による) | 年3回 |
解答方法 | PCで選択・タイピング・録音 | マークシート・筆記・対面 |
会場 | 全国のテストセンター | 全国の公開会場(学校など) |
申込期間 | 受験希望日の約3ヶ月前から | 年3回の定められた期間 |
このように、S-CBTと従来型にはそれぞれ異なる特徴があります。どちらが優れているということではなく、自分の得意な形式や学習スタイル、スケジュールに合わせて最適な方を選ぶことが大切です。
「ずるい」という声や表面的な欠点に惑わされず、自分にとってのメリット・デメリットを冷静に判断することが求められます。
英検S-CBTがずるいと言われる理由については「英検 S-CBTがずるい理由とは?合格しやすさの理由と特徴を詳しく解説」で詳しくお話ししていますので、ぜひ参考にしてさい。
試験日程の確認と申し込みの方法

英検S-CBTの大きな魅力の一つは、その柔軟な試験日程とシンプルな申し込みプロセスにあります。受験を考え始めたら、まずは具体的な手続きの流れを把握しておきましょう。
試験日程の確認
S-CBTの試験日程は、英検の公式サイトで簡単に確認できます。従来型のように全国一律の日程ではなく、会場(テストセンター)ごとに実施される日時が異なります。多くの場合、土日に実施されますが、平日に設定されていることもあります。
公式サイトの「英検S-CBT」のページにアクセスし、希望する受験エリアや日程を選択すると、利用可能な試験会場と時間帯の一覧が表示されます。自分の都合に合う日時を柔軟に選べるため、部活動や学校行事で忙しい高校生にとって非常に便利な仕組みです。
申し込みの手順
申し込みも、全てオンラインで完結します。大まかな流れは以下の通りです。
- 英検IDの取得: 初めて申し込む場合は、まず英検公式サイトで「英検ID」を取得します。メールアドレスなど基本的な情報の登録が必要です。
- ログインと試験検索: 取得した英検IDでログインし、希望する受験地、級、日時を検索します。
- 試験予約: 空席のある試験を選択し、予約手続きに進みます。
- 個人情報の入力: 氏名、生年月日、住所などの詳細な個人情報を入力します。
- 支払い: クレジットカードまたはコンビニ払いで検定料を支払います。
- 申込完了: 支払いが完了すると、登録したメールアドレスに申込完了の通知が届きます。
申し込みは試験日の約3ヶ月前から始まり、空席があれば試験日の数日前まで可能です。ただし、人気の会場や時期はすぐに満席になることがあるため、受験を決めたら早めに手続きを済ませることをお勧めします。
試験会場の探し方と検定料金

英検S-CBTを受験するにあたり、どこで受けられるのかという「会場」と、いくらかかるのかという「料金」は、事前に必ず確認しておくべき情報です。
試験会場の探し方
英検S-CBTの試験は、「テストセンター」と呼ばれる専用の会場で実施されます。これらのテストセンターは全国47都道府県に設置されており、主要都市だけでなく、地方にも展開されています。
会場を探す最も確実な方法は、前述の通り、英検公式サイトの申し込みページで検索することです。希望するエリアを選択すると、地図上やリストで近くのテストセンターが表示されます。会場ごとに設備やアクセス方法が異なるため、事前に場所をよく確認しておくと、当日に慌てることがありません。
自宅から最も近い会場を選ぶのが一般的ですが、もし満席の場合は、少し範囲を広げて隣の市や県の会場を探してみるのも一つの方法です。
検定料金
検定料金は、受験する級によって異なります。以下は、2025年度時点での主な級の料金の目安です。
受験級 | 検定料金(税込) |
準1級 | ¥10,500 |
2級 | ¥9,100 |
準2級 | ¥8,500 |
3級 | ¥7,200 |
この料金は、リーディング、リスニング、ライティング、スピーキングの4技能全ての試験を含んだ金額です。料金は年度によって改定される可能性があるため、申し込みの際には必ず公式サイトで最新の情報を確認してください。支払いは、申し込み手続きの際にクレジットカードまたはコンビニエンスストアで行うのが一般的です。
試験結果はいつどのように確認?

試験を終えた後、最も気になるのが結果です。英検S-CBTでは、結果の確認方法と、その後の大学出願に必要な証明書の取得方法が体系化されています。
結果の確認方法
試験結果は、主に2段階で通知されます。
- ウェブ上での結果速報: 試験日からおよそ30日後、英検公式サイトの「合否結果閲覧サービス」にログインすることで、合否や各技能のCSEスコアをいち早く確認できます。マイページにログインするための英検IDとパスワードは、忘れないように厳重に管理しましょう。
- 個人成績表の郵送: ウェブでの結果公開から数日後、詳細な成績の内訳が記載された「個人成績表」が郵送で自宅に届きます。これには、技能ごとの正答数やCSEスコア、合格者内の順位などが示されており、今後の学習の指針として活用できます。
大学出願に必要な証明書
大学入試でスコアを提出する際には、この個人成績表ではなく、大学提出用の正式な証明書が必要になります。主に以下の2種類があります。
- 合格証明書: 合格したことを証明するもので、和文と英文があります。
- CSEスコア証明書: 合否にかかわらず、4技能全てのCSEスコアを証明するものです。近年、多くの大学では合否だけでなく、このCSEスコアの総点や各技能のスコアを出願資格としています。
これらの証明書は、英検公式サイトのマイページからオンラインで発行申請を行うことができます。発行には手数料がかかり、手元に届くまでには1週間から10日ほどかかる場合があるため、大学の出願締切に間に合うよう、余裕を持って申請手続きを行うことが大切です。
特に、出願が集中する時期は申請が混み合う可能性もあるため、結果が判明したら速やかに準備を始めましょう。
総括:英検S-CBTは大学受験に使えない、噂の真相とその活用法について
この記事では、英検S-CBTと大学受験に関する様々な情報や噂について解説してきました。最後に、本記事の重要なポイントをまとめます。
- 英検S-CBTはほとんどの大学受験で利用できる
- S-CBTと従来型の英検の資格価値は全く同じである
- 「使えない」という噂は古い情報や誤解に基づくことが多い
- 大学入試での活用法は「出願資格」「得点換算」「加点」「試験免除」など多様
- 具体的な利用条件は必ず志望大学の最新の募集要項で確認する
- 知恵袋などのネット情報は参考程度にとどめ、一次情報を重視する
- 大学受験で使うなら高校3年の夏~秋頃までには目標スコアを取得したい
- S-CBTの資格は卒業後も履歴書に書ける生涯有効なスキル証明
- 「ずるい」という批判は受験機会の多さから来る誤解である
- S-CBTの欠点はPC操作や画面での読解に慣れが必要な点
- 試験はほぼ毎週実施されており、自分の都合に合わせて受験しやすい
- 日程確認、会場検索、申し込みは全て英検公式サイトで完結する
- 検定料金は級によって異なり、オンラインでの支払いが必要
- 試験結果は約1ヶ月後にウェブで確認でき、その後成績表が郵送される
- 大学出願には別途「合格証明書」や「CSEスコア証明書」の申請が必要
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