「英検2級の試験本番、時間が足りないかもしれない…」 「新形式になって、時間配分はどう変わったの?」 「知恵袋を見ても、どの情報を信じればいいか分からない…」
このように、英検2級の時間配分に関して、多くの方が悩みを抱えています。特に、筆記試験の時間が85分と限られている中で、意見論述に加えて新しく導入された要約問題にも対応しなくてはなりません。
解答の優先順位を間違えてしまうと、得意なはずの問題に手が付かず、失敗して後悔する結果にもなりかねません。過去問を解いてみても、具体的に何割取ればギリギリ合格できるのか、その基準が分からず不安に思う方もいるでしょう。
この記事では、英検2級の時間配分について詳しく知りたいというあなたの悩みを解決するため、合格に向けた最も効率的な時間配分の戦略と、具体的な設問対策を詳しく解説します。ぜひ、最後まで読み進めて下さい。
記事のポイント
① 時間切れを防ぐための最適な解答順序
② ライティングと要約問題で高得点を狙う具体的な方法
③ 時間のかかるリーディング問題を効率的に解くコツ
④ 過去問を活用して合格ラインに到達するための戦略
目次
英検2級の時間配分は知恵袋で解決!合格への戦略

このセクションでは、英検2級合格の土台となる、試験全体を通した時間配分の基本的な考え方と戦略について解説します。
○ 「時間が足りない」を防ぐ解答の優先順位
○ 筆記とリスニングの試験時間を再確認
○ 時間が足りない人のためのライティング攻略法
○ 英検2級の時間配分は新形式でどう変わった?
○ 高得点の鍵は過去問の徹底活用にある
○ 最高の教材である過去問の正しい使い方
「時間が足りない」を防ぐ解答の優先順位
英検2級の筆記試験で時間が足りなくなるのを防ぐには、解く問題の順番が鍵を握ります。最も推奨される優先順位は、ライティングから始め、次にリーディング、そして最後にリスニングの準備をするという流れです。
なぜなら、ライティングは配点が非常に高く、時間をかけて丁寧に書けば安定して高得点を狙えるセクションだからです。最初に25分から30分程度の時間を確保してライティングを完成させることで、精神的な余裕が生まれます。この余裕が、その後のリーディングセクションで焦らずに問題へ取り組むための基盤となるのです。
逆に、多くの人がやってしまいがちなリーディングから始める方法は、思わぬ落とし穴があります。リーディングは問題数が多く、長文読解でつまずくと、予想以上に時間を消費してしまう可能性があります。その結果、最も配点の高いライティングを、残り時間わずかという焦りの中で書くことになり、内容の薄い、質の低い解答しかできなくなるケースが後を絶ちません。
したがって、合格の可能性を最大限に高めるためには、「ライティング → リーディング」という順番を徹底することが、有効な戦略と考えられます。
筆記とリスニングの試験時間を再確認
効果的な時間配分戦略を立てる上で、まずは試験の全体像を正確に把握することが不可欠です。英検2級の試験時間は、筆記試験が85分間、その後に続くリスニング試験が約25分間と定められています。
多くの受験者が「時間が足りない」と感じるのは、この85分という筆記試験の時間をいかに有効に使うか、という計画が曖昧なためです。この時間を有効活用するため、具体的な内訳のモデルプランを立てることが大切になります。
以下に、合格者が実践していることの多い、筆記85分の時間配分モデルを示します。
セクション | 問題形式 | 目標時間 |
---|---|---|
ライティング | 意見論述・要約 | 25分 |
(意見論述: 15-18分) | ||
(要約: 7-10分) | ||
リーディング | 大問1 (短文の語句空所補充) | 10分 |
大問2 (長文の語句空所補充) | 20分 | |
大問3 (長文の内容一致選択) | 25分 | |
その他 | 見直し・予備時間 | 5分 |
合計 | 85分 |
もちろん、これはあくまで一つのモデルプランです。人によって得意・不得意は異なりますので、過去問を解く中で自分にとって最適な時間配分を見つけ出す必要があります。この表を参考に、自分だけの戦略を組み立てる第一歩としてください。
時間が足りない人のためのライティング攻略法
筆記試験でいつも時間が足りなくなってしまうという方は、時間のかけ方に問題があるのかもしれません。特に、リーディングの大問1、つまり短文の語句補充問題に時間を使いすぎているケースが多く見受けられます。
大問1の攻略法は、「時間をかけないこと」に尽きます。なぜならば、このセクションの問題は、単語を知っていれば瞬時に解けますが、知らなければどれだけ考えても正解にたどり着くのが難しいからです。分からない1問に数分も悩むのは、貴重な時間を浪費していることにほかなりません。
ここでの理想的なアプローチは、1問あたり20~30秒と決め、テンポよく解き進めることです。そして、少しでも迷う問題があれば、深く考え込まずに印を付けて飛ばし、リーディングの他の大問やライティングを終えた後に、もし時間が余れば戻ってくるという方法を取ります。
この「見切りをつける勇気」を持つことで、本来時間をかけるべき長文読解や、配点の高いライティングに十分な時間を割り振ることが可能になります。時間の使い方を意識的に変えるだけで、試験全体の得点率は大きく改善する可能性があるのです。
ここで2級を受験するあなたに朗報です。アカデミーの生徒全員に推薦している、英単語を凄い勢いで覚える秘密の方法「英単語を1日で300個覚える秘密の暗記術とは、最速で語彙を増やす秘密の方法を遂に公開!」を紹介しますので、ぜひ参考にして下さい。

英検2級の時間配分は新形式でどう変わった?
英検2級は2024年度から試験内容が一部変更されました。この新形式への変更は、時間配分戦略に直接的な影響を与えます。最も大きな変更点は、筆記試験において、従来の意見論述問題に加えて「要約問題」が導入され、その一方でリーディングの設問数が少なくなったことです。
新旧形式の主な違いを以下にまとめます。
旧形式 | 新形式 | 変更点 | |
---|---|---|---|
筆記(85分) | リーディング:38問 ライティング:1問(意見論述) | リーディング:31問 ライティング:2問(意見論述+要約) | リーディングが7問減、ライティングが1問増 |
リスニング(約25分) | 30問 | 30問 | 変更なし |
この変更が意味することは、ライティングセクションの重要性が以前にも増して高まったということです。リーディングの負担が軽減された分の時間を、いかにして新たに追加された要約問題と、既存のエッセイ(意見論述問題)に適切に配分するかが、合否を分けるポイントとなります。
具体的には、これまでライティングに充てていた20分程度の時間に加え、リーディングから5分~10分程度の時間を移行させ、合計で25分~30分をライティングセクションに確保する戦略が有効と考えられます。この変更点を正しく理解し、時間配分計画をアップデートすることが求められます。
高得点の鍵は過去問の徹底活用にあり
英検2級で高得点を獲得するための学習法を考える際、過去問の活用は避けて通れません。過去問は原点にして頂点の最高の教材であり、合格への最短ルートを示す地図のようなものです。
その理由は、過去問を解くことで、試験の「クセ」を体で覚えられるからです。例えば、どのようなトピックがライティングで出題されやすいのか、長文読解ではどのような文章構造が頻出するのか、選択肢にはどのような引っかけのパターンがあるのか、といった出題傾向を肌で感じられます。
また、本番と全く同じ形式と時間制限の中で問題を解く経験は、自分自身の弱点を浮き彫りにします。「語彙力が足りない」「読むスピードが遅い」「ライティングの型が身についていない」など、具体的な課題を発見できるのです。
いくら単語帳や文法書を完璧にしても、それを制限時間内にアウトプットする練習をしなければ、本番で実力を発揮することはできません。高得点を狙うのであれば、机上の学習だけでなく、過去問演習を通して、実践的な解答力と時間管理能力を養うことが不可欠です。

最高の教材である過去問の正しい使い方
前述の通り、過去問が最高の教材であることは間違いありません。しかし、その効果を最大限に引き出すためには、「正しい使い方」を実践する必要があります。ただ単に問題を解いて丸付けをするだけでは、十分な学習効果は得られないでしょう。
最も大切なのは、一回一回の演習を「本番のシミュレーション」として捉え、徹底的に分析と復習を行うことです。
時間を計って解き、現状を把握する
まず、必ず筆記85分、リスニング約25分という本番と同じ時間制限を設けてください。これにより、現在の自分の実力、特にどのセクションにどれくらい時間がかかっているのか、時間内に全て解ききれるのか、といった現状を客観的に把握できます。
解きっぱなしにせず、徹底的に復習する
過去問演習で最も重要なプロセスが復習です。答え合わせをした後、なぜその問題を間違えたのか、あるいはなぜ正解できたのか、その根拠を一つひとつ丁寧に確認してください。 具体的には、以下のような復習が考えられます。
- リーディング: 知らなかった単語や熟語、文法事項をノートにまとめる。本文のどの部分が正解の根拠になっているのかを線で引いて確認する。
- ライティング: 模範解答と自分の解答を比較し、構成、語彙、表現の違いを分析する。より良い表現をストックしていく。
- リスニング: スクリプト(台本)を見ながら、聞き取れなかった部分を何度も繰り返し聞く。音声に重ねて発音するシャドーイングも効果的です。
このように、過去問を解いて終わりにするのではなく、そこから得られる学びを全て吸収しきる姿勢が、着実なスコアアップへとつながるのです。
英検のスコアは、演習ではなく「復習」で伸びます。過去問の重要性については「英検の過去問のやり方、使い方を徹底解説。世界一優れた教材、過去問の凄さとは?」で詳しく説明していますので、ぜひ参考にして下さい。
英検2級の時間配分、知恵袋が教える各設問のコツ

ここでは、ライティングやリーディングの各設問に対し、時間内で効率良く、かつ高得点を狙うための具体的なテクニックや考え方を掘り下げていきます。
○ ライティングが0点になるのはなぜ?その対策を解説
○ 知恵袋でも話題の「要約問題」はテンプレートで攻略
○ 最難関?英検二級の大問一を徹底攻略
○ 何割取ればいい?ギリギリ合格のボーダーライン
ライティングが0点になるのはなぜ?その対策を解説
英検2級のライティングで「0点」という厳しい評価を受けてしまうのには、明確な理由があります。その最も一般的な原因は、「TOPIC(質問)から内容が逸脱している」と判断されることです。
採点官は、受験者が質問の意図を正確に理解し、それに対して的確に答えているかを最初に確認します。たとえ、どれだけ高度な語彙や複雑な文法を用いていても、書かれている内容がTOPICからずれていれば、評価の対象にすらならないのです。
例えば、「オンラインでの学習は、対面の学習より効果的か?」という問いに対し、単に「インターネットは便利だ」という趣旨の文章を書いても、質問には答えていないと見なされます。
もう一つの主な原因は、指定された語数(80~100語)に満たないことです。語数が著しく不足している場合も、内容を十分に展開する意思がないと判断され、大幅な減点や0点のリスクがあります。
これらの致命的なミスを防ぐためには、テンプレート(型)を活用した練習が非常に有効です。まず、「①結論(I agree / disagree with the idea that …)→ ②理由1 → ③理由2 → ④再結論(For these reasons, …)」という構成の型を覚えます。
そして、書く前に必ずTOPICのキーワードを把握し、自分の意見と二つの理由が、そのキーワードとどのように論理的に結びつくかをメモ書きで整理する習慣をつけることが、0点を回避し、安定した得点を確保するための確実な対策となります。
知恵袋でも話題の「要約問題」はテンプレートで攻略
2024年度から導入されたライティングの要約問題は、多くの受験者が対策に悩む新しい形式です。しかし、これも意見論述問題と同様に、テンプレート(型)を用いることで、時間内に効率よく、かつ的確に解答を作成することが可能になります。
この問題の目標は、与えられた英文の要点を、指定された語数(45~55語)でまとめることです。0から自分の言葉で文章を再構築しようとすると、時間がかかる上に、重要なポイントを逃してしまう恐れがあります。
そこで、以下のような流れに沿って情報を整理する方法をお勧めします。
- 文章の骨組みを作る: 最初は、問題文からコピペしながら、短い文章を書き出していく。
- 簡単な肉付けを行う: 次にその英文に肉付けをしていき、15words前後になるような文章にする。肉付けする場合、with my friends や、in our school など、人や場所を付け足すと良い。
- 補正と見直しを行う: 上記で作詞した英文を、異なる単語や表現で言い換え、1文につき、15wordを目安に書き換える。3文で45wordsとなる。
このプロセスに慣れることで、英文を読む段階から「要約で使うべき部分」を意識できるようになります。
この型を使いこなすには練習が必要ですが、闇雲に要約するよりもはるかに早く、かつ正確に解答を作成できるため、知恵袋などで情報を探す時間を、テンプレートを使った過去問演習に充てる方が、合格への近道となるでしょう。
ライティングのテンプレートについては、「英検2級のライティングで使える表現を知恵袋がテンプレートに総括」で詳しく説明していますので、ぜひ参考にして下さい。

最難関?英検二級の大問一を徹底攻略
リーディングセクションの冒頭に位置する大問1(短文の語句空所補充)は、語彙力が直接問われるため、「最難関」と感じる受験者も少なくありません。全20問と数も多く、ここでつまずくと精神的なダメージも大きくなりがちです。
しかし、この大問1を攻略する鍵は、完璧を目指さない「割り切り」にあります。出題される単語や熟語の範囲は広く、すべての単語を網羅するのは現実的ではありません。むしろ、知らない単語に時間を費やすことは、他のセクションの時間を奪うだけであり、全体のスコアを考えれば得策とは言えないのです。
したがって、大問1の最適な戦略は、「スピード感を持って解き、分からない問題は潔く飛ばす」ことです。具体的には、1問あたり30秒以内を目安とし、選択肢を見て瞬時に判断できない問題には深入りしません。自信のない問題にはチェックを付けておき、筆記試験の全問題を解き終えて時間が余った場合にのみ、再検討するようにします。
学習段階では、市販の単語帳(例えば「出る順パス単」など)を1冊に絞り、それを徹底的に繰り返すことが最も効率的です。8割以上の単語を即答できるレベルまで仕上げれば、本番でも自信を持って解答できる問題が大幅に増えるでしょう。
大問1は満点を狙う場所ではなく、リズム良く通過して、長文読解やライティングに弾みをつけるためのセクションと捉えることが、合格への賢明なアプローチです。
大問1の攻略については、「英検2級の大問1ができない!知恵袋が教えるカンタンな解決・合格法」で詳しく説明していますので、ぜひ参考にして下さい。

何割取ればいい?ギリギリ合格のボーダーライン
「英検2級に合格するには、具体的に何割取ればいいのか?」というのは、受験者にとって最も気になる点の一つです。しかし、現在の英検では、単純な正答率(素点)ではなく、「CSEスコア」という尺度で合否が判定されるため、「何割正解すれば必ず合格」と断言することはできません。
CSEスコアとは、各技能(リーディング、リスニング、ライティング、スピーキング)の能力を、国際的な言語能力基準に沿って数値化したものです。2級の場合、一次試験(筆記・リスニング)の合格基準スコアは1520点と定められています。リーディング、リスニング、ライティングの3技能は、それぞれ満点が650点となるようにスコアが算出されます。
とは言うものの、これでは具体的な目標が立てにくいでしょう。これまでの合格者のデータから、おおよその目安として、各技能で6割~6割5分程度の正答率を確保することが、合格ボーダーラインの一つと考えられています。
重要なのは、特定の技能で満点を狙うのではなく、3つの技能でバランス良く得点することです。例えば、リーディングが苦手でも、得意なライティングで高得点を取れれば、合計スコアで合格基準を上回る可能性があります。
過去問を解いた際には、正答率が6割を超えているかを一つの目安とし、もし下回る技能があれば、その分野を重点的に復習する、というように学習計画を立てるのが現実的です。安全に合格を目指すのであれば、各技能で7割以上の正答率を目標に設定することをお勧めします。

英検2級の時間配分は知恵袋で解決!本番での時間の使い方の総括
ここまで、英検2級の時間配分に関する様々な戦略やコツを解説してきました。この記事で紹介した知識を実践すれば、あなたの合格の可能性は格段に高まるはずです。最後に、重要なポイントをまとめます。
- 時間配分の成否が試験の合否を直接左右する
- 解答順序はライティングから始めるのが最も効率的
- 最初にライティングを終えることで精神的な余裕が生まれる
- 筆記試験85分、リスニング試験約25分の時間感覚を体に染み込ませる
- 自分に合った時間配分のモデルプランを事前に作成しておく
- リーディング大問1は時間をかけすぎず、1問30秒以内で判断する
- 分からない語彙問題は潔く飛ばして後回しにする勇気を持つ
- 新形式ではライティングの重要性がさらに増している
- リーディングで短縮された時間をライティングに充てる意識を持つ
- 過去問は出題傾向と自分の弱点を把握するための最高の教材
- 過去問は時間を計り、本番同様の緊張感で解く
- 復習を徹底し、間違えた原因を分析することが最も大切
- ライティングの0点評価はTOPICからの逸脱が主な原因
- 意見論述も要約問題もテンプレートの活用が時間短縮の鍵
- 合格の目安は各技能で6割以上の正答率を安定して取ること
- CSEスコアを意識し、苦手技能をなくしバランス良く得点する
- この記事で得た知識を元に、自信を持って試験に臨む
~ 関連記事 ~
・ 英検2級の難化傾向に高校生が苦しんでいる件とそのライティング対策について
・ 英検の二次試験対策、英語面接を突破するために必要な3つのシークレットとは?
・【英検S-CBTとは】コロナ禍が英検に与えた、オンライン化の変革とは・・・
・【英語脳の作り方】英語の成績が急上昇する中高生に見られる、ある特徴とは?
・ 英語の伸び悩みに苦しむ高校生のお子さん、親はどう接すればよいのか?
・ 【初公開】最強の暗記術、一瞬で確実に記憶する知られざる方法とは
・ 共通テスト対策の単語帳でおすすめを厳選、不可能を可能にする最強のアイテムとは?
・ 都城の高校生が留学すると、英語の成績が急上昇する、それは本当か?
・ 英語で苦手を克服するか、得意なことを伸ばすかは、永遠のテーマ
・ 英語SVOCの意味、最も理解しにくい文型の訳し方とは?
・ 【英検外伝】英検と旺文社の不思議な関係、なぜ英検に関する書籍のほとんどは旺文社なのか?